2009 Fiscal Year Annual Research Report
パルテノン神殿の造営目的に関する美術史的研究―アジアの視座から見たギリシア美術
Project/Area Number |
19202004
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長田 年弘 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (10294472)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠塚 千恵子 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (80279801)
水田 徹 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (30055917)
金子 享 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90233882)
師尾 晶子 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (10296329)
|
Keywords | 古代ギリシア / 彫刻 / パルテノン / 神話 / 神殿 / 美術史 / アテナイ / ペルシア戦争 |
Research Abstract |
本研究課題は、水田徹(当時の研究代表)によって平成6年に開始されたパルテノン彫刻共同研究を継承し、パルテノン彫刻に関する総合的研究を進めた。具体的な研究目的として、(1)フリーズ彫刻:ロンドン、大英博物館とアテネ、アクロポリス美術館所蔵のパルテノン神殿フリーズ浮彫りのビデオ、写真撮影、実測を伴う調査、(2)破風彫刻:ロンドン、大英博およびアテネ、新アクロポリス美術館・収蔵庫所蔵の破風彫刻の調査、の二点を実行した。 (1)パルテノン彫刻に関して、9-10月に14日間の調査を行った。アテネ、新アクロポリス美術館では、新しく展示されたパルテノン神殿西面フリーズ浮彫の調査を実施。大英博ではI.Jenkins学芸員の協力によって特別観覧の許可を得て、脚立、足場を用いた観察と、写真、ビデオカメラによる彫刻細部の撮影を行った。通常の観察や図版類では観察できない、彫刻の上部(頭頂部など)や背面(壁面との設置面)に関して撮影しうる意義は大きかった。1.残存部の図像の形象の確認、2.様式の分類、3.作業工程の分析、4.彫刻家の手の判別、5.ドリル使用跡の分析、6.金属部品装着跡の確認、7.カメラおよびビデオ撮影、8.歴史的背景の調査を全て実施した。 (2)トルコ共和国のイスタンブール考古学博物館および古代ギリシア遺跡において調査を行った。 (3)2010年3月20日に筑波大学芸術学系において、パルテノン彫刻に関する国際シンポジウムを開催し、The Johns Hopkins UniversityのAlan Shpiro博士を招へいし講演会を行った。 (4)研究例会を開催した。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
[Journal Article]2009
Author(s)
Toshihiro Osada
-
Journal Title
「Entwicklung der Amazonendarstellung in spatarchaischer und fruhklassischer Zeit」『平成18年度~平成20年度 科学研究費補助金 萌芽研究 古代ギリシア美術の私的領域に関する図像の研究 研究成果報告書』(「古代ギリシア美術の私的領域に関する図像の研究」研究グループ)
Pages: 109(1から8)
-
[Journal Article]2009
Author(s)
篠塚千恵子
-
Journal Title
「青年の死を記念する陶器-シュリーマン旧蔵の赤像式ルトロフォロスを起点にして」『平成18年度~平成20年度科学研究費補助金 萌芽研究 古代ギリシア美術の私的領域に関する図像の研究 研究成果報告書』(「古代ギリシア美術の私的領域に関する図像の研究」研究グループ)
Pages: 109(9から25)
-
-
-