Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 理論・構造研究系, 教授 (60182713)
朝日 祥之 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 時空間変異研究系, 准教授 (50392543)
礒部 よし子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 管理部, 専門職員 (50311155)
塚田 実知代 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 管理部, 専門職員 (10311151)
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Research Abstract |
最終年度に当たる本年度は,研究組織を(1)情報整備班,(2)経年調査法研究班,(3)報告書刊行班に分け,研究成果のまとめにあたった。 (1)情報整備班では,平成20年度に実施した大規模調査(以下,本調査と称す)のデータに加えて,昭和28年度,昭和47年度(共に文部省科学研究費補助金による)の過去2回の調査結果も併せて整備し,データベース化した。これにより,半世紀にわたる敬語と敬語意識の変化を見通し,敬語の将来像をうらなう基礎データを整備したと言える。 (2)経年調査法研究班は,本調査のデータを補強すべく,(1)空間参照枠と地理的・物理的・認知的要因の相関を探る調査,(2)マクロ的視点にたった本調査の調査項目を,ミクロ的視点で詳細に迫るグループ・インタビュー調査,(3)自然な談話を収録することで,岡崎市の敬語使用の実態を記録する談話収集調査の三つを実施した。また,実時間(real time)による経年データの分析方法も検討した。 特に,実時間による経年データの分析方法については,本研究の研究分担者である横山詔一,朝日祥之(真田治子氏も共著)の論文「記憶モデルによる敬語意識の変化予測」(『社会言語科学』第11巻,第1号,2009年)が高い評価を受け,第9回徳川宗賢賞(優秀賞)を受賞した。 (3)報告書刊行班は,本研究3カ年の成果をまとめ,報告書の執筆にあたった。平成20年に実施した本調査の実施概要をまとめた『経年調査実施資料編』,同調査の基礎的データを集約した『経年調査基礎データ編』,本研究の成果である60数件にのぼる論文・口頭発表資料などの中から,厳選した成果を収録した『発表成果編』,岡崎市の敬語を詳細に記述し,その体系・構造を明らかにした『記述調査編』の全4分冊をまとめた。
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