2009 Fiscal Year Annual Research Report
産官学連携による日英自治体のNPM実態調査と改革を推進するケース・メソッドの開発
Project/Area Number |
19203022
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
石原 俊彦 Kwansei Gakuin University, 経営戦略研究科, 教授 (20223018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲沢 克祐 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (70340411)
西尾 宇一郎 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (20411796)
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Keywords | ニュー・パブリック・マネジメント / 行政経営 / 財務管理 / 発生主義会計 / 内部統制 / 監査 / CIPFA / ガバナンス |
Research Abstract |
本年度は、研究活動の第3年度として、一層の研究活動(地方自治体の会計、監査、財務管理、内部統制等に関する日英の実態調査とその比較考量)を推進するとともに、研究成果を中間報告書として3冊発行した。中間報告のそれぞれの内容のなかには、最終的には著書や雑誌論文として集約されるものだけではなく、日英の地方自治体関係者に本研究で解明された実務的な課題の解決策を説明するという性質のものも含まれる。 中間報告書第1号「日商簿記検定2級レベルを想定した地方自治体発生主義会計導入のケース・メソッド」は、わが国の自治体が現在取り組んでいる発生主義決算書の作成方法を批判的に検討し、発生主義決算書の作成をあらためて複式簿記に基づいて行うこと、また、その内容は日商簿記検定の2級レベルでも一定の効果を見出すことができる点を解明した。本書は、総務省自治行政局や内閣府にも送付され、実証結果について、一定の理解を得ることができた。中間報告書第2号「英国地方自治体等におけるNPMの実態調査-先進事例の考察を中心として-」は、2009年10月に行った英国自治体等の現地視察の内容を取りまとめた冊子で、日本の地方自治体関係者に英国の地方自治制度を解説する格好のケース・スタディとなった。また、英国の日本大使館でも本報告書の内容に注目され、政務担当の一等書記官から、まれにみる詳細な報告書と賞賛をいただいた。中間報告書第3号「Fundamentals of Japanese Local Government」は、英国の地方自治体関係者に、日本の地方自治体の行財政の現状を、特に実務の視点から取りまとめたもので、多くの英国の自治体関係者から、興味深い内容と賞賛された。
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Research Products
(1 results)