2008 Fiscal Year Annual Research Report
災害時における効果的心理支援のための連携協力に関する研究
Project/Area Number |
19203031
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 潤 Muroran Institute of Technology, 工学部, 准教授 (90332478)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩入 俊樹 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (40235487)
酒井 明子 福井大学, 医学部, 教授 (30303366)
富永 良喜 兵庫教育大学, 臨床/健康教育学系, 教授 (50164033)
斎藤 和樹 日本赤十字秋田短期大学, 准教授 (50289766)
尾山 とし子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 准教授 (80269456)
|
Keywords | 自然災害 / 心理的支援 / 被災者 / 援助者 / 多機関の連携 / 中長期的支援 / 支援体制 / 国際機関 |
Research Abstract |
災害時における心理的支援について、多機関の連携、中長期的支援、援助者の支援という観点から研究を進めてきているところであり、本年度は、海外では、中国四川省、インドネシア、国内では新潟県、岩手県、宮城県をフィールドとし、支援状況の把握と現地援助者への支援、教育研修を試み、さらに被災体験の中長期的影響について調査を実施した。その成果の一部は、日赤医学会、集団災害学会、国際心理学会などの関連学会で発表し、論文あるいは著書として発刊した。 また、アメリカのサウスダコタ大学で開かれた、国連が中心となってまとめた災害時における心理社会的支援の国際ガイドラインの検証会議に出席した。このガイドラインは今後世界的な大規模災害での国際支援の指針となるものであるが、我が国はこのガイドライン作りに参与しておらず、まだ、普及もされていない現状にある。しかし会議での我が国の支援体調と各国の状況及びガイドラインの指針との比較検討によれば、われわれ研究グループの進めてきている支援体制の充実の方向性は、このガイドラインと基本構想を共通とするものであった。つまり、いわゆる心理的支援として、精神保健活動を専門家が直接担うだけでなく、直後から多機関が連携協力を図り、それぞれの支援活動の円滑化と総合化を促進し、支援活動を全体的に整合性あるものとする体制づくりをまず第一とするという点で共通していたのである。今後は、多機関の連携の促進を図る上で、国際ガイドラインの普及と発展及び検証が課題となる。
|
Research Products
(5 results)