2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19204015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90214684)
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Keywords | 作用素環 / 数理物理学 / 場の量子論 / 共形場理論 / 部分因子環 / 統計力学 / 非可換幾何学 / 群作用 |
Research Abstract |
Carpi,Hillier,Longo,Xuと共に,Neveu-Schwarz代数の最高ウェイト真空表現からN=2超Virasoroネットを構成した.これにはエネルギー・バウンドと呼ばれるノル無評価を用いる.さらにその中心電荷cの値が離散系列c<3に属するときには,その偶部分ネットと,U(1)2m+4⊂SU(2)m×U(1)4から生じるコセット・ネットが同一視できることを示し,これを使って,超共形場理論のLie代数的,あるいは幾何学的文脈で研究されているカイラル・リングとスペクトラル・フローを,この偶部分ネットの表現論の文脈でとらえた.作用素環的な表現論を用いることが利点であるが,その際にコセット・ネットとの同一視が必要になるのである. さらにBockenhauer-Evans,Longo-Mugerらと前に研究していたアルファ誘導表現の理論とモジュラー不変行列の関係を用いて,やはり中心電荷cの値が離散系列c<3に属するときには,この超Virasoroネットのすべての拡張を分類した. そこには,コセット・ネットと,Xuの意味でのミラー拡張の混ざったものが新たに現れ,位数の高い巡回群による,新しいタイプのシンプル・カレント拡張が得られる.それ以外は,これまでに知られているタイプの拡張と同じ種類のものである. また,前にCarpi,Hillier,Longoと研究していたConnesの非可換幾何学におけるスペクトル三つ組みの構成法についても,この設定での一般化を研究した.
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Research Products
(5 results)