2007 Fiscal Year Annual Research Report
最高エネルギーのコライダー実験によるBSM物理の新展開
Project/Area Number |
19204027
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川越 清以 Kobe University, 理学研究科, 教授 (40183785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野尻 美保子 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30222201)
久野 純治 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60300670)
田中 礼三郎 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (90325077)
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Keywords | 素粒子 / コライダー / 標準理論 / BSM / 超対称性 / ダークマター / 余剰次元 / 新粒子 |
Research Abstract |
LHC,ILCなど最高エネルギーのコライダー実験における標準理論を超える(BSM)物理について、実験・理論の共同研究を行っている。今年度の主な成果は以下の通り。 1. BSM物理では新しい重いゲージボソンZ'やグラビトンのカルツアークライン励起状態が予言されている。これらの新粒子がμ粒子対に崩壊する場合について、LHC計画アトラス実験における発見能力について研究を行った。 2. LHCで生成されるグルイーノやスクォークの質量をhemisphere methodを用いてstransversemassの分布を作ることで決定できる可能性がある。シミュレーションデータを使って検討を行い、新しい解析手法を提案した。 3. LHCで発見が期待される超対称性について、低エネルギーゲージ伝搬模型の現象論を行った。A=B=0となる最小のゲージ伝搬模型はSUSY CP問題を解決する模型として知られている。μの(g-2)、b→sγ等の実験結果から軽いグラビティーノを予言する最小のゲージ伝搬模型が望ましいことを示した。また、軽いグラビティーノを予言する模型として準安定真空を用いた模型が提案されているが、その真空の安定性と宇宙論からのグラビティーノの質量への上限からスクォークの質量に上限を与えた。 4. ILCにおけるBSM物理のための測定器の最適化を行っている。特に、究極のハドロンジェットのエネルギー分解能を得るための解析手法Particle Flow Algorithmの開発と、それを実現するためのカロリメータ検出器の検討を行った。
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Research Products
(9 results)