2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアおよび南アジアにおける有機エアロゾルの化学組成、空間分布および吸湿特性
Project/Area Number |
19204055
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河村 公隆 Hokkaido University, 低温科学研究所, 教授 (70201449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 陸宏 名古屋大学, 高等研究院, 准教授 (10333642)
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Keywords | 東・南アジア / エアロゾル / 化学組成 / 吸湿特性 / 雲凝結核 |
Research Abstract |
本研究の目的は、第一に、人間活動が急速に増大した中国など東アジアとその影響を強く受けている西部北太平洋、および、産業活動が急激に増加しているインド(南アジア)においてエアロゾルの化学組成(有機・無機)を明らかにし、有機エアロゾルの生成・変質および輸送の特徴を大気観測によって明らかにすることである。第二に、エアロゾル粒子の水蒸気凝結特性に着目し、東アジア・南アジアにおけるエアロゾルの粒径分布および水蒸気凝結能力を観測および実験により高い精度で解明する。第三に、これまでの研究では別々に行われてきたエアロゾルの化学組成と吸湿特性の研究を総合化することによって、化学組成がエアロゾルの物理特性に及ぼす影響を定量的に明らかにし、東アジアのエアロゾルが持つ雲凝結核特性を定量的に評価する。 2006平6月に札幌で、吸湿特性タンデムDMA装置によって得られた吸湿成長測促データを使用して、粒径100と200nmの粒子に対するエアロゾル粒子中の含水量の変動と規定要因について調べた。このデータを解析した所、乾燥エアロゾル粒子体積で規格化された含水量の湿度依存性は単一な吸湿性パラメーターκ_<eff>を用いた回帰曲線で良く表された。κ_<eff>値は正午および夜間に高くなる傾向を示した。大気相対湿度条件下でκ_<eff>値から推定されたエアロゾル含水量は0.05から2.48の範囲で大きく変動した。本研究の結果、大気微粒子中の含水量は吸湿性パラメーターに大きく支配されていることが分かった。
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[Journal Article]2007
Author(s)
河村公隆
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Journal Title
「気候変動の記録」(1章1.2節)、地球化学講座7「環境の地球化学」(蒲生俊敬編)(培風館)
Pages: 14-24, 10
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