Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 基樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20261597)
渦岡 良介 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40333306)
仙頭 紀明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40333835)
秋山 充良 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00302191)
内藤 英樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50361142)
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Research Abstract |
本研究は,軟弱地盤中の橋梁基礎を対象に,地盤改良などの莫大な費用を必要とする既存の液状化対策に頼るのではなく,超高耐力を有する鋼・コンクリート複合杭基礎構造の開発と,多連オンライン実験システムを用いた液状化地盤の震動予測精度の向上により,恒久的に弾性限界までの応答しか許容しない,新しい杭基礎構造の耐震設計法の構築を目的とする. 本年度は,(1)超高耐力複合構造の開発,および(2)地震応答多連オンライン実験システムを主に検討した.得られた研究の成果を以下に列挙する. (1)超高耐力複合構造の開発 高強度構成材料(鉄筋,コンクリート)の使用と高プレストレスカの導入したコンクリート杭供試体を作製し,載荷実験を行った.また,超高耐力杭の耐力算定式について検討した.得られた主な結論を以下に示す. ・コンパクト定着具を開発した.これによって,簡単な施工によって大きなプレストレス力を高い効率で導入可能となり,超高耐力構造部材の実用化に大きく寄与できた. ・超高耐力複合杭体の曲げ・せん断実験を行った.プレストレス量,コンクリート強度などのパラメータが杭の耐荷力に与える影響を整理することができた.また,炭素繊維シートによる補強効果を検討したところ,かぶりコンクリートの剥落防止により杭体の性能向上に有効であることが確認できた. ・上記の曲げ載荷実験に対して,耐力算定式を提示した.超高耐力構造の開発と併せ,その設計法も提案できた (2)地震応答多連オンライン実験システムの開発 ・地盤の拘束条件(圧密条件)を再現できる複数の要素試験をオンラインで連結する技術を確立した.また,KO対応型中空ねじりせん断試験装置を導入し,上記の連成システムに組み込んだ.これによって,多層地盤の連成を考慮した地盤実験の小スペース化・省力化が可能となり,次年度以降の実験準備が整った.
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