2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19207015
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉森 保 Osaka University, 微生物病研究所, 教授 (60191649)
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Keywords | オートファジー / 生存戦略 / LC3 / フォスファチジルエタノールアミン / 脂質化 / Atg4B / 隔離膜 / SNARE |
Research Abstract |
オートファジーは、真核生物に普遍的な細胞内大規模分解システムとして、飢餓時の栄養源確保から病原体排除まで多彩な機能を持つ。これらの機能の多くは生命維持に関わっており、オートファジーの多面的活用による生存戦略が存在するといえよう。オートファジーの役割の解明が進む一方で、その分子機構はいまだ謎が多い。本研究課題では、生存戦略としてのオートファジーという観点からその分子解剖を行う。本年度は以下の成果を得た。 LC3はproLC3として生合成されると直ちにC末端22残基が切断されLC3-Iとなった後、フォスファチジルエタノールアミンと共有結合しLC3-IIとなる。LC3-Iは細胞質に、LC3-IIはオートファゴソーム膜に局在するが、LC3-IIのオートファジーにおける役割は判明していなかった。我々は、proLC3のプロセッシングを特異的に行うタンパク質分解酵素Atg4Bの不活性変異体が、当該酵素反応の産物であるLC3-Iに強固に結合しLC3-IIの形成を阻害するという奇妙な性質を持つことを見出した。その結果、Atg4B変異体発現細胞ではオートファジーが抑制される。しかし、オートファゴソームの前駆体である隔離膜は形成されていた。ただし、隔離膜の末端が融合して閉鎖しオートファゴソームとなる段階が阻害され、未閉鎖のものが蓄積していた。従って脂質化LC3は、隔離膜の閉鎖(末端の融合)に働いていることが明らかになった。 また病原菌特異的オートファジーに関与するSNAREタンパク質の同定に成功した。
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[Journal Article] Autophagic control of listeria through intracellular innate immune recognition in drosophila.2008
Author(s)
Yano T, Mita S, Ohmori H, Oshima Y, Fujimoto Y, Ueda R, Takada H, Goldman WE, Fukase K, Silverman N, Yoshimori T, Kurata S.
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Journal Title
Nat Immunol. 9
Pages: 908-916
Peer Reviewed
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[Journal Article] Loss of the autophagy protein Atg16L1 enhances endotoxin-induced IL-1 beta production.2008
Author(s)
Saitoh T^*, Fujita N^*, Jang MH, Uematsu S, Yang BG, Satoh T, Omori H, Noda T, Yamamoto N, Komatsu M, Tanaka K, Kawai T, Tsujimura T, Takeuchi O, Yoshimori T, Akira S. (^*These authors contributed equally to this work. )
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Journal Title
Nature. 456
Pages: 264-268
Peer Reviewed
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