2007 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病のシステム解析のための分子プローブの開発:新しい画像診断法の構築
Project/Area Number |
19209041
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐治 英郎 Kyoto University, 薬学研究科, 教授 (40115853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久下 裕司 北海道大学, 医学研究科, 教授 (70321958)
小野 正博 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (80336180)
河嶋 秀和 京都大学, 医学研究科, 助教 (70359438)
天滿 敬 京都大学, 薬学研究科, 助教 (90378787)
上田 真史 京都大学, 医学研究科, 助教 (40381967)
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Keywords | 痴呆 / 放射線 / トランスレーショナルリサーチ / 分子イメージング / 画像診断 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アルツハイマー病(AD)脳にて発現する種々の病理変化に対応した放射性分子イメージングプローブを開発し、これらを複合的に組み合わせることによりAD脳の変化の時間的・空間的な体系化を図ることで、ADの早期診断,予測診断、薬物治療効果の定量的評価を可能とする画像診断技術を確立することにある。本年度は、以下に掲げる標的を対象とした分子プローブを創製し、それぞれに成果を得た。 (1)BACE:計算化学手法をもとにしたドッキングシミュレーションから、基質となるアミロイド前駆体タンパクの遷移状態を模倣した本酵素の低分子阻害剤、hydroxylethylamine isoster誘導体を設計・合成し、BACEへの高い親和性を確認するとともに、放射性ヨウ素による標識に成功した。(2)Aβプラーク:flavoneやchalcone等のAβプラークに高い親和性を有する化合物の11C/18F標識体を新規に合成し、正常若齢マウス静脈内投与後における脳内動態を検討した結果、速やかな脳移行と洗い出しを認めた。(3)COX-2:lumiracoxib誘導体につき、放射性ヨウ素標識体を合成した。本プローブはCOX-2に選択的な親和性を示し、さらにCOX-2誘導細胞に高く集積した。(4)AChE:[11C]MP4Pをラットに投与し、マイクロPETによる撮像を行った結果、PET画像における放射能の脳内分布が既報の脳局所AChE活性の分布と一致した。(5)nAChR:[123I]5IAを正常動物に投与し、SPECT撮像した。本プローブはnAChR密度の高い視床に高く集積し、他の部位との比較からnAChR密度と相関した集積を示すことが明らかとなった。(6)Caspase-3:isatin sulfonamide誘導体の放射性ヨウ素標識体を合成した。本プローブは薬物処置によりアポトーシスを惹起させた細胞に対し、非処置群と比較して有意に高く集積した。
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Research Products
(6 results)