2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19251008
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 信夫 Waseda University, 理工学術院, 准教授 (30449342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 武 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30063770)
小川 英文 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20214025)
小野 邦彦 サイバー大学, 世界遺産学部, 准教授 (50350426)
下田 一太 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (40386719)
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Keywords | クメール陶磁 / 中国陶磁 / アンコール・トム / バイヨン寺院 / 考古データベース |
Research Abstract |
平成19年度の計画は(A)プラサート・スープラ、バイヨン寺院出土陶磁の基礎調査。(B)アンコール王宮跡の分布調査。(C)調査基準のマニュアル化、整備および英文化。(D)関連陶磁資料の収集を主とし、2007年4〜8月,11月,2008年2月,3月に実施した。以下に実施内容を示す。 (A)遺物についてはバイヨン第6次調査(北ロングトレンチ)、第7次(南経蔵周辺)、プラサート・スープラ第7.8.11.12次調査分を実施。なお過去記録に不整合な部分が見られたため、追跡作業を行う。スープラ調査10年分の現場出土品取り上げリスト、整理リスト(手書き)をデジタル入力し、約70%終了。遺構整理については既往調査記録(遺構図・土層図・写真)の整理、プラサート・スープラおよびバイヨン寺院周辺全体図作成・遺跡情報の整理。プラサート・スープラ遺構図のデジタル化を開始。(B)王宮内、また南大門内側など数か所の表面調査を行い、遺物を収集した。(C)今回重点をおいた部分で、カンボジア人スタッフへの技術支援と今後の高度な研究に向けての基礎部分である。発掘調査基準(図化方法・遺構記録表・ラベル記入要項など)・遺物整理基準(資料分類の手引き・実測要項など)・基準陶磁実測図の収集などについて日本文と英文の2種のマニュアルを作成。なお研究資料解析に高度な技術や判定能力を必要とするので、短期の習得は困難であり、長期継続の必要がある。(D)アンコール期以前のサンボー・プレイ・クック出土陶磁の調査(EFEO発掘資料、プノンペン国立博物館所蔵)他。 なお今回、発掘調査を行ったバイヨン第7次(南経蔵周辺)からは金銅・銅製の鎮檀具一式が発見され、クメール期の宗教、祭儀の解明に重要な資料となり、今後研究対象に追加されるものである。
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Research Products
(1 results)