2007 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症モデル動物としてのシンタキシン1遺伝子ノックアウトマウスの解析
Project/Area Number |
19300133
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
赤川 公朗 Kyorin University, 医学部, 教授 (80129303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 智徳 杏林大学, 医学部, 講師 (90255399)
須賀 圭 杏林大学, 医学部, 助教 (30306675)
三嶋 竜弥 杏林大学, 医学部, 助教 (40317095)
小藤 剛史 杏林大学, 医学部, 助教 (40365200)
真田 ますみ 杏林大学, 医学部, 実験助手 (70424108)
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Keywords | シンタキシン1 / 遺伝子ノックアウトマウス / シナプス伝達 / 行動異常 / 自閉症 / 疾患モデル |
Research Abstract |
本年度はシナプス伝達を制御すると考えられているsyntaxin1B遺伝子のノックアウトマウス作成を行った。既にsyntainlAノックアウトマウス(syx1AKO)を作製しているので、同様にsytaxin1B(syx1B)蛋白質の機能ドメイン(H3)を欠失させる為に、syx1B遺伝子を含むBACクローンからH3ドメインと膜結合領域を含むエクソン部分をネオマイシン耐性遺伝子と置き換えたターゲティングベクターを作成した。このベクターをES細胞にトランスフェクションし、相同組み換えでsyx1B遺伝子を欠損した細胞を作った。このES細胞をICRマウス胚に注入し、仮親に移植してキメラマウスを作成した。キメラマウスの中でgerm lineにKOされた遺伝子が組み込まれたマウスとB6/Jマウスとの交配によりhetero mutant mouseを得た。Heteromouseをかけあわせてsyx1B遺伝子を完全に欠損したノックアウトマウスを得られた段階である。今後、これをsyx1AKOと交配してsyntaxin1A/1Bダブルノックアウトマウス(DKO)を得る。DKOをもちいてこの両遺伝子のin vitroでのシナプス伝達における機能的意義、ならびにその個体レベルでの学習・行動実験等からこの両遺伝子異常が動物行動にいかなる影響を及ぼすか、とりわけ人における自閉症と類似した学習・行動異常や生化学的変動を誘起するか検討する。その結果から、syntaxin1A/1B遺伝子の異常と入の機能的精神疾患との関連を調べるという当初の実験目的を遂行することが可能となる。
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