2007 Fiscal Year Annual Research Report
刺激応答型ポリロタキサンを用いた多価リガンド運動性制御に基づく細胞代謝調節
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19300170
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
由井 伸彦 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサインス研究科, 教授 (70182665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上遠野 亮 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 助教 (60432142)
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Keywords | 細胞・組織工学 / 生体機能材料 / リガンド導入ポリロタキサン / 多価相互作用 / クラスタリング |
Research Abstract |
α-シクロデキストリン(α-CD)と平均分子量20,000のポリエチレングリコール(PEG)からなるマンノース導入ポリロタキサンと細胞表面に存在する糖鎖認識レセプターとの多価相互作用による結合が,膜タンパク質のクラスタリングに及ぼす影響を明らかにすることを目的として,ポリロタキサン中のα-CDに,水溶性官能基としてカルボン酸及び糖鎖認識レセプターに対する認識部位としてマンノースを導入する方法を確立した。具体的には,平均分子量20,000のPEGとα-CDからなるポリロタキサンを既報に従い合成し,α-CDの水酸基にコハク酸部位を導入し,ナトリウム塩とすることで水溶性を獲得した。一方,別途合成したアミノ基を有するマンノース誘導体を縮合剤を用いてポリロタキサン中のカルボン酸部位の一部へ導入した。また,比較のためマンノースを側鎖に導入した直鎖状ポリマーや電荷を持たない水溶性ポリロタキサン,CD運動性に制限を設けたポリロタキサンの設計および合成条件の検討を開始した。これらの合成完了後は,^1HNMRを利用したポリロタキサン中のCD運動性およびSLSを利用したポリロタキサンの分子形状に関する知見を得る予定である。さらに,マンノースレセプターを有するマクロファージ様細胞を用いて,マンノースレセプターへの結合を引金にして放出されるサイトカインを定量し,マンノース導入ポリロタキサンが膜タンパク質のクラスタリングに及ぼす効果を定量的に見積もる予定であり,これと併行して,蛍光色素でラベル化したポリロタキサンを利用した細胞膜上での会合を可視化する検討も行う予定である。 平成19年度は,本研究を通して基盤となるポリロタキサンの合成方法を確立した。
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