2008 Fiscal Year Annual Research Report
バブルリポソームと超音波によるsiRNA治療システムの開発
Project/Area Number |
19300185
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
丸山 一雄 Teikyo University, 薬学部, 教授 (30130040)
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Keywords | がん遺伝子治療 / リポソーム / 超音波 / ソノポレーション / 組織特異的遺伝子導入 / 低侵襲 / ナノバブル |
Research Abstract |
1siRNA組込型リポソームの調製法とその評価:REV法によるコレステロール修飾siRNA(chol-siRNA)組込リポソーム(脂質組成DPPC:DSPE-PEG2000(94:6m/m))調製法を確立した。アクリルアミドゲル電気泳動、RNaseに対する抵抗性から、リポソームの膜内外にsiRNAの組込を確認した。組み込まれなかったChol-siRNAを超遠心で除くことが可能で、精製度を上げることができた。このリポソームのsiRNAの効果を検討したところ、単独では細胞への導入が低いためにほとんど効かないことを確認した。 2siRNA組込型バブルリポソームの調製と評価:1で得られたsiRNA組込リポソームをバイアル瓶の中にパーフルオロプロパンガスと共に封じ込め、バス型超音波装置によってバブルリポソームとすることに成功した。外観は乳白色で、siRNA組込に用いているコレステロールの大小がバブルリポソームの調製に大きく影響することを見出した。詳細な検討の結果、コレステロール量として,脂質の10mo1%以上では、ガスを保持した安定なバブルリポソームが調製できなことが示され、10mol%以下に設定することが重要であることがわかった。ルシフェラーゼやGFP遺伝子を恒常的に発現する細胞を用いて、調製したsiRNA組込み型バブルリポソームによる超音波照射とsiRNA導入効率を評価中である。この結果を基にバブルリポソームの最適化を検討する予定である。また、PEGの先端にトランスフェリンを結合し、癌細胞にターゲティングしてその効果も検討する。
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