2007 Fiscal Year Annual Research Report
高機能性素材を用いた航行安全設備の着氷防止対策の研究
Project/Area Number |
19310119
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
尾関 俊浩 Hokkaido University of Education, 教育学部, 准教授 (20301947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巨瀬 勝美 筑波大学, 数理物質科学研究科, 教授 (60186690)
泉山 耕 独立行政法人海上技術安全研究所, 流体部門氷海技術研究グループ, グループ長 (40358403)
能條 歩 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20311524)
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Keywords | 海洋物理・陸水学 / 自然災害 / 着氷 / MRI / 高機能性材料 |
Research Abstract |
本研究は海水飛沫着氷特有の性質であるブラインに着目し,海水飛沫の難着氷,飛沫着氷の成長制御,飛沫着氷の簡便な除氷方法の開発を目的とする.本年度は3年計画の初年度に当たり,着氷防止対策に用いる高機能性材料の調査・検討と着氷成長時のブラインの分布の研究に主眼を置き,主に以下の5つの研究を行った. (1)低温実験室で本年度は塩水を用いて湿潤着氷を作成し,着氷初生,成長,着氷力に着目した着氷試験を行なった.さらにMRI装置で着氷内のブライン排水路を可視化し,計測する手法を開発した.(尾関) (2)日本海に面した浜益港北防波堤の実験灯塔において着氷防止対策の試験体が実際にさらされる自然環境を調査し,着氷の発達する気象,海象条件を観測した.(尾関,泉山) (3)着氷防止機器の取り付け方法および着氷試料の採取方法について検討し,試行を行なった.(尾関,能條) (4)低温室に設置した永久磁石MRIシステムを改良し信号対雑音比を向上させた.(巨瀬,尾関) (5)海水飛沫着氷の実サンプルを採取し,低温室用ポータブルMRI装置で3D高分解能データを取得した.(尾関) (6)航行安全設備の着氷雪防止対策に利用可能な材料,表面処理剤の調査を行なった.(尾関,泉山) 今年度の調査で現行の超親水性材料はシーズンを通してフラッタリングによる除氷を行った場合,構造特性上耐久性に難があることが予想された.したがって次年度は利用可能な材料および除氷方法を再調査・検討する.さらに,MRI装置の性能向上によりブライン排水路の詳細な観察を行う予定である.
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Research Products
(7 results)