2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国印度宗教史とくに仏教史における書物の流通伝播と人物移動の地域特性
Project/Area Number |
19320010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
船山 徹 Kyoto University, 人文科学研究所, 准教授 (70209154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 穣 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60201935)
麥谷 邦夫 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (90114678)
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
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Keywords | 仏教学 / 中国哲学 / 宗教文献 |
Research Abstract |
3年目の本年は以下の活動を行った。 (1)6世紀の真諦の事跡研究の継続 前年度に引き続き、真諦三蔵をキーパーソンとして、中国江南の人物と書物の動きに関するケース・スタディを推進し、真諦に関する研究会を今年度中に12回開催し、全員がこれに参画した。 (2)宗教情報伝達ルートの研究の継続、文字資料の入力整理 『高僧伝』『続高僧伝』『プトン仏教史』における僧侶の移動ルートのデータベース作成を進めた。研究協力者として赤羽律、安間剛志、張徳偉氏の協力を得た。また、2010年1月、研究分担者の古勝隆一氏による研究発表「隋代儒教の地方性」を公開講演会として開催し、儒教、道教および中国仏教、インド仏教の専門家と中国考古学の専門家などが集まり、六世紀後半から七世紀頃の宗教と地方的特徴について議論を深めた。 (3)海外研究協力者との連携 2009年6月、東京に滞在中であったポール・コップ博士(シカゴ大学助教)を講師として招へいし、敦煌文献を中心に唐代の密教文献の流布に関して研究会を開催した。また同年12月、京都大学客員准教授として来日しているマイケル・ラディッチ博士(ニュージーランド国ヴィクトリア大学講師)を招き、漢訳仏典におけるインド語の音訳問題に関する研究会を公開講演会として開催し、活発な意見交換を行った。 以上のほか、ハーヴァード大学神学部客員教授としてアメリカに滞在していた船山は、2009年6月初旬に帰国するまでの間に、プリンストン大学、ペンシルヴァニア大学、シカゴ大学等において、中国仏教に関する講演会を今学年度内に5回行い、アメリカ主要大学の教授たちと最先端の意見を交換した。上記以外の個別的活動成果としての学会発表、論文、著書については別記の通りである。
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Research Products
(14 results)