2008 Fiscal Year Annual Research Report
作ることの視点における1910-40年代日本近代化過程の思想史的研究
Project/Area Number |
19320019
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 徹 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (20193500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋富 克哉 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80263169)
岡部 美香 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (80294776)
荻野 雄 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (50293981)
笠原 一人 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (80303931)
竹中 均 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (90273565)
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Keywords | 思想史 / 美術史 / 政治学 / 国文学 / 建築史・意匠 / 教育史 |
Research Abstract |
日本近代思想史の哲学・思想、美術・工芸、政治、教育、文学という諸局面を、<作る>という視点で考察した本研究は、本年度、それぞれの分野の研究者による9件の研究報告を4回の会合において実施し、また研究全体の検証のために、研究組織外部から二名の講師を招き、既に執筆を終え公刊を待つ論文集『作ることの日本近代--1910-40年代の精神史的風景』などに検討を加えるというかたちでシンポジウムを行なった。またこの論集に所収されなかった研究成果は、代表者・分担者・協力者がそれぞれのジャンルの雑誌・図書などにおいて論文や講演のかたちで公表したほか、全220頁の本共同研究成果論集を編み、関係研究者に送付した。本年度内の公表総数は、論文9件、学会発表3件、図書5件であるが、その他上記論文集のように執筆済みのものも多数ある。また中華民国およびドイツ連邦共和国の研究教育組織において、計5件の学術講演を行ない、成果を広く海外に示した。本共同研究は、ともすると専門分野に分断されがちな思想史全体の流れを、学際的考察によって、統一的に把握することに意義を見出すものであるが、同時に既存の専門分野の枠組みの再考を促すところにも、研究のもうひとつの志向も存する。申請時に挙げた研究者に加え、初年度の研究の成果の情報発信を受け、新たに参加した研究者も多く、参加者総数38名を数えたことは、本研究の重要性を証している。なお参加者の多くは若手研究者であり、次世代の思想史研究に対しても十分な寄与を果したと考えられる。
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Research Products
(17 results)