2007 Fiscal Year Annual Research Report
テキストとしてのコレクション:アート・コレクション制度の成立とその読解
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19320030
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
遠山 公一 Keio University, 文学部, 教授 (90227562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末吉 雄二 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30051709)
金山 弘昌 日本橋学館大学, 人文経営学部, 准教授 (60327278)
金原 由紀子 尚美学園大学, 総合政策学部, 准教授 (20445141)
望月 典子 慶應義塾大学, 文学部, 講師 (40449020)
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Keywords | アート・コレクション(美術収集) / パトロネージ(芸術庇護) / 西洋美術史 / 博物館学 / 芸術学 / 芸術理論 |
Research Abstract |
研究初年度である2007年度は、研究の基礎段階として、各種財産目録及び関連する各種一次資料の収集、主要コレクションや収集家に関する基本的参考文献の収集に専ら努めた。とりわけ一次資料については、フィレンツェ国立文書館をはじめとする各国の所蔵機関で直接調査をおこない、書き起こしを作成の上、マイクロフィルムの撮影をおこなった。当初計画した研究計画における、資料収集を目的とした第一段階は、十全に達成されたと考えられる。 一方研究計画の第二段階として予定されていた入手した資料の精査・検討に関しては、本年度は次の成果が得られた。遠山の注解・共訳書では、ピエロ・デツラ・フランチェスカの評価史の文脈において、コレクションや展覧会の問題を論じた。また望月の博士論文は、17世紀パリの主要なコレクションと収集家をめぐるさまざまな問題点に論及している。金山の編訳書は、ウフィツィ美術館・パラティーナ絵画餌所蔵の作品の紹介を通して、メディチ家の宮廷コレクションの一端を明らかにした。 上記の資料収集に当初予想以上の労力を割いたため、本年度における資料の精査・検討の成果は萌芽的なものに留まっている。しかし研究の進展状況総体としては、平成20・21年度の研究・分析のための基礎固めという初年度の目標は十分に達成されていると考えられる。
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Research Products
(3 results)