2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 徹 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20173015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 英樹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20153207)
西村 義樹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (20218209)
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Keywords | 言語学 / 中国語 / 外国語 / ダイクシス / 対照研究 |
Research Abstract |
(1)研究現状の把握:全員で、定例の読書会を開催し国内外のダ不クシスに関する文献を批判的に購読した。これには、研究協力者である大学院生たちも参加し、活発な討議をおこなった。 (2)国内・国外での調査: 木村は、北京官話において従来アスペクト形式とされてきた複数の文法形式の本来の意味機能が、事柄や事物を、話し手が視点を置くリアルな時間領域もしくはリアルな空間領域に定位することにあるという事実を明らかにした。また、研究協力者とともに、中国語の自然な談話データを収集した。言語表現だけでなく、同時に産出されるジェスチャーも参照できるようにするために、音声と映像をビデオに記録し、音声を書き起こしたテキストをインデックスとして映像を参照できるデータベースの試作をおこなった。また、林は、トルコ語のダイクシス表現について、特にいわゆる中称の指示詞について調査し、近称や遠称の指示詞と較べそれが発話時と密接に結びつけられていることを明らかにした。この他に、研究協力者によりシベ語のモダリティ表現の調査がおこなわれ、話し手による聞き手の知識状態の把握が関係していることが明らかにされた。 (3)ダイクシス記述のための理論的検討: 西村を中心として、ダイクシスおよびそれに関連するさまざまな言語現象を捉えるための理論敵枠組みの検討がおこなわれた。そのために、今年度は以下の研究会を開催した。 7月5日 The path of deictic motion verbs as path-conflating verbs (中澤恒子氏)11月7日 !Xun, a special language type? (Christa Koenig氏)12月12日 Are there any linguistic constraints on language contact? (Bernd Heine氏)3月3日 From single words to verbal clauses: Where do simple clauses come from? (T. Givon氏)さらに、3月21日には、全員が参加し、今年度の成果取りまとめのための研究会を開催した。
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Research Products
(9 results)