2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320064
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
沈 力 Doshisha University, 文化情報学部, 教授 (90288605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAMARRE Christine 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (30240394)
張 勤 中京大学, 国際教養学部, 教授 (50298478)
星 英仁 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (70340461)
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Keywords | 事象表現 / 煩悩の文法 / 華日理論語言学研究 / コーパス化 / 時間計測実験 / テンス・アスペクト / 対照言語学 / ムードやボイス |
Research Abstract |
本研究は20年度に(1)事象表現が言語間でどのように異なるのか、それがテンス及びアスペクトマーカーの働きや複合述語の形成などの言語現象にどんな影響を与えるのかという対照言語学的問題、(2)事象表現をめぐる言語間の相違を説明するパラメータと、相違の背後にある普遍的メカニズムを解明するという理論言語学的問題について(「研究の目的」参照)、中国語と日本語の対照を通して、研究活動を行った。 「研究実施計画」通りに、平成19年度同様、データ収集及び整理・分類の作業を継続して行った。まず、方言分析について、ラマール、沈、星が方言調査のデータ分析の段階に入り、ラマール、沈はその研究成果を今年度の学会で発表した。さらに、理論的研究については、平成19年度で得られた成果は沈力・趙華敏(編)『華日理論語言学研究』(華苑出版社)に収め、20年度に出版する予定(印刷中)である。沈は本研究の成果を『中国語文』に公表した。また連携研究者の一人定延氏は『煩悩の文法』(筑摩書房)をすでに出版した。理論研究の遂行において、アスペクト・テンスに関わる言語現象だけではではなく、ムードやボイスに関わる現象も視野に入れ、データ収集を実施し、ラマールは平成20年6月にその研究成果を口頭で発表した。最後に、第二言語習得研究について、両言語の事象表現の相違が、中国語を母語とする日本語学習者にどのような影響を与えているか、調査紙による調査と読文時間計測実験によって解明しているところである。
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Research Products
(12 results)