Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野山 広 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育基盤情報センター, グループ長 (40392542)
水町 伊佐男 広島大学, 大学院・教育学研究科, 名誉教授 (50056199)
早田 美智子 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育基盤情報センター, 研究員 (70311157)
高橋 悦子 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育基盤情報センター, 研究補佐員 (40450639)
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Research Abstract |
○使用するコンテンツの再確認,テレビ会議等のツールの準備を行い,協力校でコンピュータ利用日本語教育を実践した。作成した諸要因,諸尺度を用いて,学習成果,学習意欲,レディネス等に関する調査を行った。教授メディアが学習に与える情報の差異についての指標を用意し,作成した,静止画像(漫画),擬似動画像(アニメーション),実写(動画像)という3種の形態を活用して学習者に電子版学習素材を提供した。 ○3か月間,定期的な使用の結果,学習者のもつスキーマ,スクリプト等のフレーム,及び知識,体験という学習者自身がもつフレームの差異により,付与された情報量と受容量との差異に大きく関係することが分かった。認知量の差異が学習者の情報処理過程の差異とも関連し,理解した結果に差異が生じることが分かった。 ○教師の制御なしに,単に情報量が多いマルチメディア素材を学習者に提供すること,学習者自身が勝手にこのようなマルチメディア素材を操作することに,学習上の問題があることがうかがえた。これらの結果については,2008年釜山市で開催された日本語教育国際大会の日本語教育とテクノロジーというセッションで発表した。この発表で,電子化コンテンツに内包された言語情報も,様々な研究対象となることが分かる副次的成果も得た。この結果を踏まえ,次年度のために,電子化されたコンテンツの利用評価に必要な分類カテゴリー等の枠組みの再考,電子化コンテンツ群の再構成,既存の電子化コンテンツの追加修正を行い,次年度初頭も継続する予定である。
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