2009 Fiscal Year Annual Research Report
占領期の諸言説分析による「戦後日本社会」形成に関する学際的枠組みによる共同研究
Project/Area Number |
19320107
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
谷川 建司 Waseda University, 政治経済学術院, 教授 (10361289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗像 和重 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (90157727)
御代川 貴久夫 一橋大学, 社会学研究科, 教授 (40078598)
原田 健一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70449255)
松田 さおり 宇都宮共和大学, シティライフ学部, 専任講師 (40438742)
加藤 敬子 お茶の水女子大学, リーダーシップ養成研究センター, 専任講師 (90368506)
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Keywords | 文化・社会意識 / スポーツ史 / 日本文学 / 芸能・芸術研究 / 生活文化 / 科学技術史 / 近・現代史 / 社会政策 |
Research Abstract |
本科研プロジェクトの研究目的は、敗戦とそれに伴う占領という価値観の大変革期という背景の下で、新しい価値観を示す新語、アメリカから輸入された外来語、考案された和製英語、混乱期特有の通俗語・略語・隠語などが様々な分野で数多くの言葉が出現した占領期に焦点を当て、それらの言葉とその背景にある文脈を検証することによって「戦後日本社会」の形成を担った日本人の根底にある意識を再確認することにある。具体的には、占領下日本での検閲資料である「プランゲ文庫」をデータベース化した「占領期新聞・雑誌情報データベース」を駆使して分野横断的に言説を抽出することで、占領期の日本社会の表層に現われている「時代のエッセンス」をあぶりだし、それらが「戦後日本社会」の形成においていかなる意味を持ったかを学問分野ごとに考察していく上での道しるべとした。 最終年度である平成21年度は、本プロジェクトの副産物として、埋もれていた占領期の日本人の言説を分野ごとに精選して編んだ『占領期雑誌資料大系』が昨年度に引き続き岩波書店より刊行された。具体的には、「大衆文化編」第四巻・第五巻および「文学編」第一巻・第二巻である。また別途まとめた報告書に収録された占領期用語の数々も、2010年度中にはさらに加筆修正して磨きをかけた上で、青弓社より『占領期用語集』として刊行され、占領期を研究する者にとっての必携書として今後の研究の進展を強力にアシストしていくことになるはずである。
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Research Products
(4 results)