2009 Fiscal Year Annual Research Report
北・東北アジアにおける社会・文化変容の研究-同じルーツをもつ人々と「国境」-
Project/Area Number |
19320113
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
加藤 直人 Nihon University, 文理学部, 教授 (90130468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松重 充浩 日本大学, 文理学部, 教授 (00275380)
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Keywords | 北アジア / 東北アジア / 文化変容 / 社会変容 / 国境 / 条約 / モンゴル / ロシア |
Research Abstract |
本研究は、18~20世紀における北、東北アジアに住む人々の文化接触、文化変容の実態を、文書資料を中心とした文献研究と、現地での資料収集による調査研究をもとに解明しようとするものである。本研究の対象は、中国、モンゴルおよびロシアの境界地域に暮らす人々である。周知のとおり、現在、この地域では「国境」をはさんで同じ系統に属する人々がそれぞれの生活を営んでいるが、それらの人々の差異等については、とくに歴史的観点から十分な検討が加えられたことはない。本研究では、歴史的・政治的に設定された「条約」をキィワードとして、(1)それに含まれる国境画定、すなわち空間の制限が、当該地域に暮らす人々に及ぼした変化、なかでも文化的な変容、(2)条約に含まれる「通商」関連条項等が、当該の地域社会に与えた変化、具体的には、人的、物的、そして財産等の移動が与えた変化について、文献研究と現地での資料収集をもとに検討を加えることを目的とする。 今年度は、〓琿条約(1858年)および露清北京条約(1860年)、興凱湖界約(1861年)、琿春界約(1886年)関係の文献の調査を実施した。それにあわせて、2009年8月に、中国東北班に属する研究分担者の松重充浩、および連携研究者の江夏由樹を中心として、8人が、ロシア国ウラジオストク市、ウスリースク市、ハンカ湖(興凱湖)地区、中国黒龍江省牡丹江市等の地において調査を実施するとともに、関連文書ならびに資料の調査を行った。また、研究代表者の加藤と連携研究者の細谷良夫は、これら中露国境の調査のあと、北京北方の漢人・モンゴル人境界地の調査を実施し、文献調査とともに、いわゆる「関」、「口」のもつ意義について検討した。
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Research Products
(3 results)