2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320140
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Research Institution | Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
亘 純吉 Komazawa Women's University, 人文学部, 教授 (60099546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 和夫 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (00350520)
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Keywords | 女性像 / 映像論 / ジェンダー論 / 映像人類学 / 生活改善運動 / 開発と文化 / 映像教育 / アニメーション |
Research Abstract |
「生活改善運動における女性の地位と役割に係る映像記録(亘課題)」については、開発人類学的な視点から資料収集・検証・解析を行い以下の成果をえた。第二次世界大戦を契機に日本の農村が「民主主義」の標語のもとに展開した生活改善運動で利活用された映像資料(映画、スライド)が、農村の近代化をどのような意図をもって語ってきたか、およびそこに見る映像表現の虚像と実像を「農業・農民・農村」の系から明らかにした。その成果の一部は、公開研究会(6月)で公開した。本研究でこれまで収集した資料は「生活改善運動映像資料」としてDVDにまとめた。これら映像資料の教育的活用は、大学の講義および青年海外協力隊の技術補完研修(3・6・9・12月)で開発人類学の視点から資料として利活用した。 「民族誌映画に表現された女性像の映像人類学的解析(牛島課題)」は、Rivers of Sand(1973)、「ハマー族の女性3部作(Under the sanドキュメンタリー・シリーズ)」(The Hamar Trilogy : The Woman Who Smile(1989)Two Girls Go Hunting(1990)、Our Way of Loving(1993)、Duka's Dilemma)の4作品をテキストとして、映像制作者の性の違いによる「女性の映像表現」について議論を加えた。公開研究会(6月)で講演し、『映像民俗学7』(web)に掲載した。 「日本、チェコ、カナダのアニメーションにおける女性像に係る民族芸術学的解析(森田課題)」は、チェコの人形アニメーションに見る女性像をアニメーション制作者の視点から解析し、その表現の本質は民族的でありそれは政治的であることと同義としてとらえた。そしてこの時代のチェコのアニメーション作家の表現する女性像の本質は民俗性の追求にほかならないことを指摘した。以上、本研究の3課題は研究会(2月)で区切りの議論が加えられた。その成果は報告書(web版を含む)として取りまとめられた。
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Research Products
(2 results)