2007 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク組織の変革管理におけるコミュニケーション開発と学習の構造効果
Project/Area Number |
19330083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若林 直樹 Kyoto University, 経済学研究科, 教授 (80242155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田尾 雅夫 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (40094403)
山口 生史 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (50257127)
稲垣 京輔 横浜市立大学, 国際総合科学研究科, 准教授 (10327140)
山田 仁一郎 香川大学, 経済学部, 准教授 (40325311)
金光 淳 京都産業大学, 経営学部, 専任講師 (60414075)
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Keywords | 組織学習 / ネットワーク組織 / 組織コミュニケーション / ネットワーク分析 / 組織変革 |
Research Abstract |
本年度は、3回の大きな研究会を開きながら、次の5つの課題に取り組んだ。(1)コミュニケーション・ネットワークの診断モデルの開発については、金光が2008年1月の国際社会ネットワーク分析学会フロリダ大会に参加し、組織コミュニケーションのネットワーク分析モデルの報告をしながら、診断モデルの検討を行った。(2)研究協力者のイタリア・トレント大学経営学部のZamarian准教授を招聘し、組織行動のルーティン・プログラムの改革とその学習についての理論モデルや日欧の変革パターンの違いについての検討を行う国際研究ワークショップを行った。そして、山岡は、 組織変革プロセスにおいて作用する「変革モメンタム」と組織の恒常性との間で生成される相互作用プロセスを説明する組織変革プロセス・モデルを構築した。(3)山口らは、組織認知に与えるコミュニケーション要因の影響のモデルの検討を行い、業績評価の信頼感に対して、組織成員の公正観とコミュニケーションプロセスが影響することを検討した。(4)起業家ネットワークに関するチームは、地域におけるネットワーク組織における変革のエージェントとしての企業家の事業創造メカニズムに着目し、1)特徴的な事例のケース開発、2)現象を説明する上で重要となる理論的なフレームワークの構築を行うとともに、3)顕著な事例としてアカデミック・アントレプレナーの役割および行動の類型化と比較を目的とした尺度の開発並びにサーベイ調査を実施した。理論的なフレームワークとして正統化活動に注目した上で、「正統化の射程」という概念を導入した。(5)地方自治体組織においては、部局の組織文化の強さが、コミュニケーションと部局間での学習に対して影響することをモデル化した。
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Research Products
(3 results)