2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19330088
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
林 倬史 Rikkyo University, 経営学部, 教授 (50156444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬越 恵美子 桜美林大学, 経済・経営学系, 教授
櫻井 秀子 作新学院大学, 総合政策学部, 教授 (60203345)
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Keywords | ダイバーシティ・マネジメント / 知識創造 / 研究開発のグローバル化 / イスラム文化 / 組織的コミットメント / 認知アプローチ |
Research Abstract |
本研究の「研究目的」は、グローバルな経済環境変化が進むなかで、日本産業・企業が新たな国際競争優位の源泉を創出するための新たなマネジメント・システムとしての「日本的多文化マネジメントシステム」構築のための理論的基盤を構築していくことにある。本年度の研究課題は、初年度の多文化マネジメントに関する先行理論の整理に続いて、具体的実証を踏まえた研究に中心がおかれた。本年度の研究課題は、多文化マネジメントを「ダイバーシティ・マネジメント」の視点からとらえ直し、(1)「文化的多様性と文化的差異」および「認知アプローチの多様性」が新製品開発プロジェクトの新たな知識創造にどのような効果をもたらしているのか、(2)ナショナル・カルチャーの「文化的差異」が、「組織コミットメント」に及ぼす影響、および(3)イスラム系企業のビジネス活動における異質性の研究、以上であった。(1),(2),(3)いずれの研究結果においても、それぞれの文化固有の論理構造と独自の認知アプローチが組織行動の規範的役割を果たしていた。そしてそれぞれが競争優位性の源泉を構成していた。それらの論点を総括すると、日本企業が事業活動を国境を越えて展開するほど、多様な文化的差異を組織内に取り込みつつ、その差異を認識しつつ、それらの差異を超えた、トランスカルチャラルなあらたな組織文化を構築していくことが不可欠であると結論付けられた。換言すれば、本年度の研究成果を総括すると、21世紀型の日本的マネジメントには、「クロス・カルチュラル・マネジメントとトランス・カルチャラル・マネジメントの両面を有する日本的多文化マネジメントシステム」が不可欠となるという点に集約されうる。
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