2008 Fiscal Year Annual Research Report
福祉コミュニティ形成に資するソーシャルワークの開発-ワーカー養成をめぐって-
Project/Area Number |
19330135
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
上野谷 加代子 Doshisha University, 社会学部, 教授 (40123583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武川 正吾 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (40197281)
小山 隆 同志社大学, 社会学部, 教授 (20195879)
山井(斎藤) 弥生 大阪大学, 人間科学部, 准教授 (40263347)
空閑 浩人 同志社大学, 社会学部, 准教授 (90325431)
野村 裕美 同志社大学, 社会学部, 助教 (90411058)
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Keywords | 社会福祉 / 地域福祉 / 福祉コミュニティ / ワーカー養成 / ガバナンス / 国際研究交流 / 国際情報交換 / アメリカ:スウェーデン:イスラエル:イギリス |
Research Abstract |
2年目である本年度は、初年度に確立した研究枠組みに沿って、各研究分担者が自身の担当分野の研究を進める傍ら、研究会を6回、ワークショップを6回、国際シンポジウムを1回開催した。 国内調査においては、宮崎県都城市と島根県松江市において、地域福祉計画策定および地域におけるソーシャルワーク実践の側面からヒアリング調査を実施し、現在も継続している。養成プログラムの開発においては、国内にて実践者および院生を対象とした中規模のワークショップを計6回開催し、これらのワークショップを通した教授法の開発を進めた。 一方、昨年度設定した分析枠組みを、国際比較の視点で捉えなおすことを目的に、スウェーデンとアメリカ、イギリスの調査対象都市におけるワーカーに対するヒアリング調査および、海外連携研究者との情報交換をおこなった。 また、10月にスウェーデンの連携研究者を招へいし、公開研究会を、1月にアメリカとイスラエルの連携研究者を招へいし、国際シンポジウムを開催した。公開研究会には約20名が、国際シンポジウムには約80名が参加した。公開研究会では、事例検討の国際比較を通して、ソーシャルワーカーの援助方法や倫理観、専門職としての役割分担の違いなどを明らかにした。国際シンポジウムでは、地域福祉における学際連携をキーワードに、日本、アメリカ、イスラエルの社会福祉教育における学際連携についての意見交換をした。 本年度は、国際比較を通して分析枠組みの検証をおこなったが、それらを通して、日本独自の実践と、国際的に共通する地域福祉実践の基盤を確認することができたことは、日本の社会福祉研究において大変意義のある研究蓄積となった。
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