2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19330181
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
福本 みちよ 玉川大学, 通信教育部教育学部, 准教授 (40387410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高妻 紳二郎 福岡大学, 人文学部, 教授 (20205339)
加藤 崇英 茨城大学, 教育学部, 准教授 (30344782)
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Keywords | 学校評価 / 教育の質の保証 / 学校支援システム / 第三者評価 / 比較研究 |
Research Abstract |
平成22年度は4年間の本研究の総まとめとして、日本や諸外国における学校評価システムの展開過程を、学校評価システムが有効に機能するための促進要件と阻害要件の析出の観点から再分析した。その結果、日本の特徴的な自治体における学校評価システムの展開過程として、それらの一つの到達状況を福岡県の事例に見ることができた。さらに、学校評価システムが今後克服すべき課題に対して積極的に取り組んでいる事例として、横浜市(自己評価:計画と評価の一体化の推進)、長崎県西海市(学校関係者評価:協同的な学校評価づくり)、品川区(第三者評価:専門的評価を組み込んだシステム設計)の事例から、学校がなすべき自助努力や外部との連携・協力と、教育委員会によるシステムづくりや講じるべき支援方策について、有効な促進要件をつかむことができた。 さらに、イングランド、ニュージーランド、アメリカ、ドイツなどの諸外国における学校評価システムの展開過程については、特に学校評価システムの運用における「支援機能」に着目しつつ研究を進めた。各国の学校評価システムの展開過程にみられた促進要因と阻害要因を析出する中で、イギリス・ニュージーランドについては両国の学校評価システムの分析枠組みを整理・精緻化し、クロス表を作成した。そこから、自己評価をベースとした学校評価システムの構築と学校支援システムの連動強化という共通の指向性が見られたことは、今後の日本における学校評価システムと学校支援の連動の在り方に大きな示唆となる。
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