2007 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害児・者の知覚・行動特性と環境の相互依存性を考慮した歩行支援手法の開発
Project/Area Number |
19330213
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中野 泰志 Keio University, 経済学部, 教授 (60207850)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 惠江 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育支援研究部, 総括研究員 (60155702)
布川 清彦 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (90376658)
永井 伸幸 宮城教育大学, 教育学部, 講師 (50369310)
|
Keywords | 視覚障害 / 全盲 / ロービジョン / 歩行 / 視認性 / 特別支援教育 / 安全・安心 / 大学 |
Research Abstract |
視覚障害のある児童・生徒・学生や高齢者が通学したり、学内で活動したり、社会参加をする際には、安心して、安全に学習できる環境の整備が必須である。特別支援学校では、安全・安心について、環境面でも教育面でも十分な配慮がなされているが、それ以外の教育機関では十分とは言えず、通勤・通学中やキャンパス内で視覚障害者が事故に遭遇するケースはある。そこで、本研究の目的は、安心して、安全に移動できる歩行方略のトレーニングプログラム作成と環境づくりに資することを目的に、視覚障害児・者の知覚・行動特性と環境との相互依存性を考慮した歩行支援手法を検討することである。 本年度は、(1)事故等の事例の収集・分析、(2)階段・段差やエスカレーター・エレベーターの安全・安心を支える要因の分析を行った。 事故事例の収集・分析研究においては、a)通学中にマンホールに転落した事例(全盲)、b)エスカレーターの上下方向を見間違えて転倒した事例(ロービジョン)、c)車両と接触事故を起こしそうになった事例(ロービジョン)を中心に分析を行った。その結果、すべてのケースにおいて、事故原因を自身の不注意と帰属していることがわかった。しかし、いずれのケースも、単独歩行が十分に出来ており、高い歩行能力を持っていながら、事故に遭遇していることを考慮すると、環境の改善も必要になると考えられる。 階段・段差やエスカレーター・エレベーターの安全・安心を支える要因分析研究においては、a)階段・段差を移動する際の眼球運動測定、b)階段・段差を移動する際の視野制限実験、c)エスカレーター利用時の眼球運動測定、d)エスカレーターの進行方向をわかりやすくするためのバリアフリーマークの考案、e)バリアフリーマークの有効性に関するフィールド実験等を実施した。 階段・段差やエスカレーター・エレベーターの安全・安心を支える要因分析研究においては、a)階段・段差を移動する際の眼球運動測定、b)階段・段差を移動する際の視野制限実験、c)エスカレーター利用時の眼球運動測定、d)エスカレーターの進行方向をわかりやすくするためのバリアフリーマークの考案、e)バリアフリーマークの有効性に関するフィールド実験等を実施した。
|