2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19340008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 能力 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70272664)
令野 一宏 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10186869)
藤木 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80027383)
大野 浩司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20252570)
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Keywords | 対数的混合ホッジ構造 / 混合版冪零軌道の空間 / 対数的中間ヤコビ多様体 / ネロンモデル / 混合版SL(2)-軌道の空間 / 角付多様体 / 2次元特異点 / 非クーラー曲面 |
Research Abstract |
加藤・臼井が基礎を確立した対数的ホッジ理論の発展として、混合対数的ホッジ構造の分類空間の構成とその幾何への応用についての加藤・中山・臼井による共同研究が続いており、今年度は次の成果を得た。 混合ホッジ構造のさまざまな部分コンパクト化のなす基本図式の構成の3段目として混合版SL(2)-軌道の空間についての論文を、4段目として混合対数的ホッジ構造の分類空間についての論文を、発表した。これによって混合版の基礎理論がほぼできあがった。 またこれらの幾何への応用として、次の研究成果を得た。 1. 対数的中間ヤコビ多様体を構成した。 2. 多変数で、重みとホッジ型が任意である場合の、弱扇によるネロンモデルを構成した。 3. 上の2のいくつかの切断の共通部分の閉包の解析性を、混合対数的ホッジ理論により証明した。 これらはホッジ予想とも関係してくると思われ、斎藤盛彦,Griffiths, Green, Pearlstein, Brosnan, Kerr, Schnellらと刺激し合い競い合っている。特に最新のBrosnan-Pearlstein-Schnellのnormal functionの零点の閉包の解析性の証明には、加藤・中山・臼井の混合版SL(2)-軌道定理が使われている。 中山はA.Ogusとの共同研究で、トーリック多様体に付随する角付き多様体についての相対的な理論を構築し、対数的スムース射に付随する射の局所自明性などの基本的な結果を証明した。 今野らは、Brieskorn型の2次元超曲面特異点に対して,基本種数の計算公式を確立し,極大イデアルサイクルと基本サイクルが一致するための必要十分条件を求めた。 藤木らは非ケーラー曲面上の歪自己双対的双エルミート構造やコンパクト複素多様体の代数次元の非上半連続性を研究して成果を発表した。
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Research Products
(19 results)