Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 啓一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80092550)
村上 順 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90157751)
三宅 克哉 早稲田大学, 理工学部, 客員教授(非常勤扱い) (20023632)
木田 雅成 電気通信大學, 電気通信学部助教授, 准教授 (20272057)
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 助教授 (20267412)
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Research Abstract |
(1)本研究の主要課題である,「ネーター問題」の研究に関しては,6次の置換群の場合を中心に研究した.6次の可移置換群は共役を除いて16個存在するが,そのような群Gの各々に対して,6個の独立変数x_1,..,x_6の置換作用に関する古典的なネーター問題および,それらの複比が生成する3変数有理関数体Q(x,y,z)へのGのクレモナ変換作用に関するネーター問題を考察し,4個のGを除く13個について同問題を肯定的に解決した.さらにこのうちの2個の場合,G=(6T11),(6T10)については,ネーター問題が,種数2の代数曲線でそのヤコビ多様体が各々判別式5,8の実乗法をもつものに関するHumbertのモジュラー方程式と,深く関連することを明らかにした. (2)線型ネータ問題を研究し,3次moncmiaI作用で未解決であった場合を解決した.生成的多項式に関する同型問題すなわち,パラメータの特殊化において最小分解体が同じ体を与える条件を,一般チルンハウス変換を用いて研究し,大きな成果を得た.(3)位数10の2面体群に関する,Brumer-Mestreの生成的多項式の「同型間題」を或る楕円曲線の2倍写像と関連つけられることを発見し,この問題へ数論的・幾何学的解釈を与えることに成功し,楕円曲線のモーデル・ヴェイユ群を用いた,新しいタイプのKummer理論を与えた.(4)2巾導手の実アーベル体の類数問題(Weberの問題)について研究し,いくつかの成果を得た.(5)ネーター問題を中心とする研究集会「ガロア理論とその周辺」を山形大学理学部において,整数論研究集会を早稲田大学理工学部において開催し,この一年間の成果と今後の課題について討論した.
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