2007 Fiscal Year Annual Research Report
閉鎖水域堆積物の微小球状粒子を用いた東アジア越境大気汚染の長期時空間変動解析
Project/Area Number |
19340154
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
吉川 周作 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (30047394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 秀夫 近畿大学, 理工学部, 准教授 (30140312)
森脇 洋 信州大学, 繊維学部, 准教授 (30321938)
下田平 賢治 大阪市立環境科学研究所, 環境資源課, 研究員 (50342986)
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Keywords | 環境地質 / 第四紀地質学 / 越境大気汚染 / 微小球状粒子 |
Research Abstract |
平成19年度は、東アジア越境大気汚染の概要を把握するため、古くから工業活動が活発な東京及び周辺地域の大田区小池、千葉県印旛沼、工業地域から離れた日本海側の鳥取県湖山池・山口県青海湖、離島である北海道礼文島九種湖、沖縄県与那国島・南大東島などの湖沼を選定し、各湖沼から約1m前後の柱状コア試料を2本採取した.採取した柱状コアについては、岩相記載を行い、各種分析用試料を採取した. このうち小池・印旛沼・九種湖や与那国島の堆積物試料については、セシウム-137法や鉛-210法などの年代測定、重金属分析を行い、地域毎の重金属元素濃度の歴史トレンドを明らかにした.その結果、東京・大阪などの工業・都市域と離島では、鉛・亜鉛・銅・水銀などの重金属濃度変化が明瞭に異なること、離島では中国など大陸からの越境汚染の影響を強く受けていることを明らかにした.また、これらの堆積物の微小球状粒子(SCPs・IASs)分析を行い、SCPsとIASs含有量の歴史的変化と化石燃料燃焼史を比較検討した.東京及び周辺の小池・印旛沼の微小球状粒子分析結果については平川ほか(2008)で報告した.平川ほか(2008)では、大阪地域のSCPs・IASs分析結果(Murakami and Yoshikawa、2007)と比較し、日本の都市,工業地域におけるSCPs・IASsの歴史トレンドの特徴を明らかにした.小池・印旛沼などの堆積物については、有機汚染物質(PAHsなど)濃度分析を行い、大気汚染の質的変化を解析した.このほか、堆積物の鉛同位体比測定、IASsのパーティクル分析を行い、燃料種や排出源識別の可能性を検討するとともに、東アジア越境大気汚染史の解読の参考資料として、日本・中国および韓国における鉱工業・化石燃料消費量、環境汚染対策、大気環境モニタリングなどの資料を収集した.
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Research Products
(12 results)