Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂 幸恭 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10063687)
太田 亨 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (40409610)
坂井 卓 九州大学, 理学系研究院, 助教 (70128023)
香西 武 鳴門教育大学, 学校教育学部, 准教授 (50314886)
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Research Abstract |
平成19年度には,(1)黒竜江省の鶏西層群城子河層から分析用泥岩試料をさらに追加して分析結果を増やし,国際比の精度を著しく高めた.(2)黒竜江省勃利市の鶏西層群ボーリングコア試料を入手して,炭素同位体比分析を行ない,層序を決定した.(3)河北省ěgo:平県に分布する熱河層群相当層である大北溝層.大店子層,西瓜園層,南天層下部について,岩相層序調査.シーケンス層序調査,有機地球化学分析,古生物学試料の採集を実施した.以下に順次解説する.(1)城子河層からは既に泥岩試料採集していたが,岩相・露頭条件のため必ずしも全層序範囲にわたって満遍なく炭素同位体比が得られていた訳ではなかった.そのため下部の変動曲線の国際対比に困難があった.炭素同位体比の分析試料を増やすことにより,かなり解決が図られ,さらに移動平均パタ-ンを求めることにより,より際対比が容易となった.また,ロックエバル分析に加えて炭素・水素原子比を求めることにより,熟成度,あるいは変成度に関わる試料の信頼性について,より精度の高い結果を得ることが出来た.(2)勃利市の歴序試錐は城子河層という想定でなされたが,精確な層序的位置,範囲は全く不明であった.年代を決めることの出来る指標種は産出せず,炭素同位体比の変動曲線に基づく国際対比がほぼ唯一の対比法であった.試料は変成度変成度の上から問題はなく,含炭化水素は陸上高等植物で,炭素同位体比を得ることの出来るだけの有機炭素含有量を示した.そこで炭素同位体比を分析して国際対比を行なった.試錐は黒龍江省の公的事業で実施したので,この結果の第1回目の詳細報告は同省の担当官と連名でのみ行ない,ここには記述しない.(3)河北省の熱河層群相当層について,上記の調査,採集を行ない,室内にて化学分析及び野外調査の結果の取りまとめを進めた.
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