2007 Fiscal Year Annual Research Report
2方向テーパープレートを用いた鋼・合成構造部材の力学性能の解明と合理的活用法
Project/Area Number |
19360206
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山口 隆司 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50283643)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 邦征 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70216307)
鈴木 康夫 宇都宮大学, 工学部, 助教 (50431698)
|
Keywords | 幅方向テーパー / 柱部材 / 桁部材 / 耐荷力 / 変形性能 |
Research Abstract |
断面幅方向にテーパーを有する鋼製橋脚モデルに対し、繰り返し載荷実験を行った.実験では、2つの異なる幅厚比パラメータ(R=0.46、0.53)を対象とし、それぞれ、幅方向にテーパーを有する場合と通常の等厚板の場合を比較した.その結果、いずれの幅厚比パラメータの場合に対しても、終局強度の向上はほとんど見られなかったが、変形性能の改善、劣化勾配の減少が認められた.特に、その傾向は、幅厚比パラメータの大きな場合に対して、顕著であった.局部座屈の発生部位、座屈変形状況については、テーパー率がそれほど大きくないため、テーパーを有しない場合と大きな差異は見られなかった. また、桁断面にテーパー鋼板を適用した場合を検討するため、腹板の高さ方向に板厚を変化させた桁供試体を作成し、腹板厚の変化がせん断抵抗、曲げ抵抗に与える影響を載荷実験により調べた.その結果、上下フランジ付近が厚く中央部が薄い、もしくは上フランジ付近が厚い腹板形状を有する鋼I桁は、テーパー率が大きくなるほど、曲げ耐力が向上することが明らかになった.また、引張主応力が生じる対角方向を相対的に厚くした腹板形状を適用することにより、せん断耐力が大幅に向上することが明らかになった. 以上のことから、部材断面内で板厚を変化させることで、終局強度や変形性能といった力学性能が改善され、テーパー鋼板を用いた柱部材、桁部材が十分有効であることを明らかにした.
|
Research Products
(2 results)