2008 Fiscal Year Annual Research Report
Freak Waveの出現予測法の構築とその出現特性の解明
Project/Area Number |
19360225
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
永井 紀彦 Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute, 統括研究官 (00359233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 信人 京都大学, 防災研究所, 准教授 (90371476)
平山 克也 独立行政法人港湾空港技術研究所, 海洋・水工部海洋研究領域波浪研究チーム, チームリーダ (60371754)
川口 浩二 独立行政法人港湾空港技術研究所, 海洋・水工部, 主任研究官 (50371753)
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Keywords | Freak wave / 非線形干渉 / 4波相互作用 / 方向スペクトル / 現地観測 / 水槽実験 / 最大波高 / 高波 |
Research Abstract |
3次の非線形干渉による水面変位の4次モーメント(μ4)の変化を最大波高分布と関連付け,Freak waveの出現頻度を予測する理論が提案されており,断面2次元造波水路内を伝播する波列のスペクトルの変形とFreak waveの出現頻度が一連の理論により推定できることが定量的に示されている.本研究計画では,これらの基礎理論を拡張し,波浪予測・推算に応用し,新たなる波浪予測・推算情報を提供することを目的としている. 1.予測方法の検討 Freak waveやHmaxの予測に重要な水面変位の4次モーメントであるkurtosisを予測するため,Janssenの一方向波の仮定の下で導出された理論に方向分散性の影響を加えた半経験式を提案した.得られた結果について,観測データと波浪解析データを用いて検証を行った.その結果,一方向を仮定した従来の理論では説明できなかったHmaxの方向分散性依存を説明可能であることがわかった.また,波浪解析データから推定したkurtosis観測データのHmaxには相関が見られ,方向スペクトルからHmaxの推定が可能であることがわかった. 2.水槽実験 Freak Waveの出現予測に深くかかわる方向分散性の影響について平面水槽を用いた実験により検証を行った.その結果,方向分散性が強くなるほど,波の伝播に伴うkurtosisの増加は確認されず,Freak Waveの出現頻度が低下することがわかった.また,平面実験に付随して実施された断面2次元水路を用いた実験より,深海波を対象に,kurtosisの予測に関連するスペクトル幅パラメータと波形勾配の影響について検証を行った.その結果,狭帯スペクトルを有し,かつ波形勾配が大きい条件において,伝播に伴うkurtosisの増加率が大きく,Freak Waveの出現頻度が高くなることが確認された.
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