2009 Fiscal Year Annual Research Report
軟弱地盤に建設する高い減衰性能を有した環境に貢献する複合基礎の開発
Project/Area Number |
19360254
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
下村 幸男 Nihon University Junior College, 建設学科, 教授 (00060179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒句 教明 日本大学短期大学部, 建設学科, 講師 (00435273)
仲村 成貴 日本大学, 理工学部, 講師 (80328690)
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Keywords | 軟弱地盤 / 土のせん断試験 / 産業廃棄物 / 地震応答 / 減衰性能 / 常時微動 / H / Vスペクトル / 動的相互作用 |
Research Abstract |
本年度は(1)植栽減衰ブロックおよび高剛性減衰材の調配合と繰返し三軸試験,(2)提案しようとする複合基礎全体としての動的相互作用を勘案した動的挙動に関する解析的検討,(3)軟弱地盤の常時微動測定の3つのサブテーマについて研究した。 (1)植栽減衰ブロックおよび高剛性減衰材の調配合と繰返し三軸圧縮試験 本年度は,三軸圧縮載荷試験駆動装置を設置して,昨年度までの研究成果で得られた高減衰材料を対象にCD試験並びにCU試験を試みた。先ず,ダミー供試体を用いて載荷駆動装置の性能を確認した。次に,実際の高減衰材料を用いてCD試験並びにCU試験を実施した。しかしながら,本材料は既往の研究では扱われていない特殊な材料であり,地盤材料に特有の圧縮特性が不明であったため,圧密完了に要する時間や力学特性に影響しない載荷速度が特定できなかった。そのため,本年度の結果の信頼性については不明であると判断された。よって,次年度では高減衰材料の圧密に関する影響要因を調べるための試験を実施する必要がある。 (2)複合基礎の動的挙動に関する解析 昨年度までに実施した,軟弱地盤(表層地盤のS波伝播速度VS=100m/S)に支持されるRC造5階建建物を想定した解析モデルのほかに,比較的硬質地盤(表層地盤のS波伝播速度VS=500m/S)に埋め込まれた原子力建屋を想定したモデルを対象とした3次元解析から,提案している減衰材の有効性について検討した。その結果,後者のモデルに対しては地盤剛性に近い高い剛性を有する減衰材の開発が必要なことが判明した。 (3)軟弱地盤の常時微動測定 常時微動測定結果と土質調査報告結果の適合性について昨年度に引き続き検討した。次いで,電車軌道に隣接した測定サイトの耐震補強前後の小規模木造建物の微動測定の機会が得られたため,電車通過時の地盤振動特性及び補修効果に関して定性的・定量的に検討した。
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Research Products
(3 results)