2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360373
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 秀雄 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (00237348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 雄吾 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (50273214)
兒島 孝明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (40509080)
河原崎 泰昌 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (80303585)
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Keywords | エマルジョンPCR / 無細胞タンパク質合成系 / マイクロチャネル乳化 / ペプチド / ビーズディスプレイ |
Research Abstract |
近年、DNA,RNA,タンパク質などの生体高分子の新たな機能を自然界から取り出してくるだけでなく、試験管内で0から作り出すあるいは自然に存在する分子を元に選りすぐれた分子に“進化"させる「進化分子工学」がめざましく発展しつつあり、抗体工学、タンパク質工学、RNA工学など様々な分野で応用されつつある。我々は無細胞の反応系のみで構築された、進化分子工学のためのシステム(ビーズディスプレイ)を開発し、新規タンパク質の創製に応用することを目的としている。本年度は以下の様な成果を上げている。1)DNAライブラリーを作製し、真核生物(糸状菌)由来転写因子(AmyR)の結合配列のスクリーニングに成功した。得られた配列の一部はゲノム上に見られるものと全く同一であった。またその親和性を測定した。2)ペプチドディスプレイ法を確立し、アンジオテンシンに対する高親和性変異体の取得に成功した。3)微生物リパーゼのビーズ上へのディスプレイに成功し、またダブルエマルジョンを用いることで、リパーゼの加水分解活性を指標としたハイスループットアッセイ法を確立した。 以上の成果より、DNAおよび蛋白質のマイクロビーズ上へのディスプレイシステムの基本技術を確立し、さらに分子工学へと応用する基盤技術の確立に成功した。
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