2009 Fiscal Year Annual Research Report
Max-Plus代数システム表現に基づく船舶生産システムのスケジューリング
Project/Area Number |
19360396
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶原 宏之 Kyushu University, 工学研究院, 教授 (30114862)
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Keywords | 造船所 / ブロック建造 / 生産スケジューリング / 同期 / Max-Plus代数 / 線形システム / モデル予測制御 / ジャストインタイム |
Research Abstract |
本研究では,2隻1組をタンデム建造するドック工程のブロック搭載日程に合致するように約600個の各ブロックの組立工程開始日を決定する問題に対して,ブロック組立工程をMax-Plus代数に基づく線形システムとしてモデル化し,モデル予測制御というアプローチを採用してきた。H19年度は当該アプローチの枠組みの検討,H20年度はブロック組立工程を構成するコンベアモデルとストックモデルの詳細検討,また(株)大島造船所の協力を得て,非同型船4隻の小組・中組・中間ストック・大組・ストック・総組の開始日や作業日数等ほぼ1年分のデータ(数値自体は非公開)を用いて,問題解決策の妥当性の検討を行ってきた。これらをふまえて,H21年度は,実際のスケジューリング作業との整合性を図り,実用に耐えうることを目標とした。まず,提案してきた方法では,各隻のブロックを混入することはなかったが,2隻1組をタンデム建造する4隻同時建造の場合は,先行艤装作業の多いブロックをまとめて先に組み立てる混入が実際に行われていることに着目した。そこで,各ブロック組立ラインに対して,ブロック搭載のためのセット日から,最小ストック時間(先行艤装時間)を引いた日を求め,ソーティングして,早い日に対応するブロックから投入することとした。その結果,実際のスケジューリング計画より,全体ストック時間が短く,かっコンベア定盤数とストックエリア数の制約を厳守したスケジューリング案を得ることができた。本研究により,多数隻連続建造におけるブロック組立工程のスケジューリングに関して,実用的なアプローチを確立できた。
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Research Products
(3 results)