2007 Fiscal Year Annual Research Report
任意の応答関数を持たせることが可能な中性子測定器の開発
Project/Area Number |
19360425
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
瓜谷 章 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (10213521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原野 英樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 主任研究員 (60302775)
松本 哲郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (70415793)
渡辺 賢一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30324461)
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Keywords | 中性子 / ロングカウンター / 応答関数 / レムカウンター / 位置敏感型比例計数管 / 減速材 / 中性子の減速 |
Research Abstract |
ロングカウンターの中心検出器に位置検出型He-3比例計数管を用い、各位置での中性子の検出数に、位置に依存した適当な重みを掛けたうえで積算することにより、エネルギーに対して平坦な応答を得る手法について研究した。位置に依存した重みを決定する方法として、研究開始当初は最小二乗法を用いていたが、この場合には局所解に陥るために、重みを決定するために用いたエネルギー点以外のエネルギーに対しては異なる応答(検出効率)を示し、その結果応答曲線が振動するという現象が見られた。この問題を最小二乗法に代えてニューラルネットワークを用いることにより解決することを試みた。その結果、完全な平坦応答をモンテカルロシミュレーションで実証した。続いて、球形減速材中に位置検出型He-3比例計数管を挿入して、ロングカウンターと同様にエネルギーに対して平坦な応答にすることが可能かどうかをモンテカルロシミュレーションを用いて検討した。その結果、ロングカウンターと同様に、重み付き積算を用いることにより平坦な応答特性を付与できることを示した。さらに中性子の入射方向の影響についても考察した。これらのシミュレーションを中心とした研究に加えて、次年度以降の実験の際に用いるデータ取得システムの構築を行った。このシステムの中核部分にマルチパラメータデータ収集システムを採用することにより、複数データの発生時刻と波高情報を同時にデジタル化しリスト形式で蓄積することが可能である。ハードウェアの整備に加えて、データ処理ソフトウェアを含めた処理システムの整備を行った。
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Research Products
(1 results)