2009 Fiscal Year Annual Research Report
イネスターチシンターゼアイソザイムを用いたテーラーメイドデンプンの創製
Project/Area Number |
19380007
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
藤田 直子 Akita Prefectural University, 生物資源科学部, 准教授 (90315599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 紀美子 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10281007)
阿久澤 さゆり 東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (60256641)
花城 勲 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (30336325)
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Keywords | デンプン / アミロペクチン / スターチシンターゼ / イネ / 変異体 / 組換体 / アミロース |
Research Abstract |
今年度は、既に確立した以下の材料について、生理生化学的解析および蓄積するデンプンの構造および物性解析等を集中的に行った。 1. 超レジスタントスターチ米を目指して作出した△SSIIIa/△BEIIbのデンプンの構造,性質を調べた。△SSIIIa/△BEIIbのアミロペクチンの鎖長分布解析による微細構造は,片親である△BEIIbと同様,短鎖が大幅に減少する傾向が見られたが,長鎖に関しては,△BEIIbで増加する性質と△SSIIIaで減少する性質が混合して,両者の中間的な量を示した。驚くことに,これまでのイネではあり得なかった45%もの高アミロース性を示した。また,種子重量は,△BEIIbが野生型の6割であるのに対し,8割程度を維持していたため,今後,産業利用する上で,非常に有望であることが明確になった。 2. 超高アミロース米を目指してインディカ米由来のGBSSI遺伝子(GBSSI^I)をモチ米に導入した形質転換体(WAB)と△SSIIIaを交配した後代のF_2種子から,PCR選抜で△SSIIIa,サザンプロッティングによるGBSSI^Iの導入を調べて選抜したGBSSII/△SSIIIaのデンプン構造を解析した。ゲル濾過法による見かけのアミロース含量は,親系統であるWABが25%であったのに対し,GBSSII/△SSIIIaは,約40%と非常に高い値を示すことが分かった。一方,WABを△SSIと交配した後代についても同様に調べたが,これらのアミロース含量はWABと変化がなかった。
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Research Products
(13 results)