2008 Fiscal Year Annual Research Report
高マンノース型糖鎖特異的海藻レクチンライブラリの構築とその生物活性に関する研究
Project/Area Number |
19380122
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
堀 貫治 Hiroshima University, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (50116662)
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Keywords | 海藻 / レクチン / 高マンノース型糖鎖 / 分子構造 / 生物活性 / 藍藻 |
Research Abstract |
高マンノース型糖鎖に厳密な結合特異性をもつ海藻レクチンは分岐構造部分の認識部位の違いにより3つのタイプ(I,II,III)に分類され,新規の高選択的糖鎖プローブとして有望である。また,タイプIのものは抗腫瘍活性ならびに強力な抗HIV活性を示す。本研究では,これら高マンノース型糖鎖特異的海藻レクチンの糖鎖認識および生物活性の分子基盤を明らかにするとともに,抗ウィルス活性の探索と作用機構を検討し,抗ウィルス薬としての可能性を究明することを目的としている。 1)タイプIに属するOscillatoria agardhiiレクチンについて,H^3またはC^<13>を含む培地で培養した大腸菌発現株から活性組換え体を得て,そのNMRによる三次構造解析を進行中である。同時に,結晶構造解析も進行中である。また,食用紅藻、Kappaphycus alvareaiiレクチンの一次構造解析を試み,ほぼ95%部分の解析を終了した。 2)タイプIIに属するBoodlea coactaレクチンについては,精製レクチンを得たものの収量が低く,一次構造解析に着手するに至っていない。本レクチンについては,cDNAクローニングによる解析に変更する予定である。 3)タイプIIIに属するBryopsis maximaレクチン(BML-17)の発現コンストラクト,大腸菌発現株を調製した。本発現株を用いて,組換え体の調製を行う予定である。
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