2007 Fiscal Year Annual Research Report
胆管内乳頭状腫瘍の提唱とその発生・進展に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
19390098
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中沼 安二 Kanazawa University, 医学系研究科, 教授 (10115256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 素子 金沢大学, 医学系研究科, 准教授 (70225895)
原田 憲一 金沢大学, 医学系研究科, 准教授 (30283112)
佐藤 保則 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (30324073)
太田 哲生 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (40194170)
全 陽 金沢大学, 医学部附属病院, 准教授 (90377416)
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Keywords | 胆管系 / 胆管上皮 / 胆管癌 / 粘液産生 / 表現型 / 膵管腫瘍 / 嚢胞腫瘍 / 浸潤 |
Research Abstract |
本年度は、胆管内乳頭状腫瘍intraductal papillary neoplasm of bile duct(IPN-B)の疾患概念を臨床病理学的に確立し、その発生・進展過程を膵pancreatic intraductal papillary mucinous neoplasm(IPMN-P)および通常型胆管癌と比較した。(1)外科的切除材料を用いた検討で、IPN-Bには、嚢状の拡張を示すもの、大量の粘液産生を示すもの、乳頭状増殖の目立つものがあることが明らかとなり、臨床病理学的に複数な病態を呈することが明らかとなった。(2)IPN-Bは、通常型胆管癌に較べ、外科的術後の予後が良好であり、またMUC2 の発現が目立った。一方、通常型胆管癌ではMUCIの発現が目立ち、両者に粘液形質の発現の違いが見られ、発癌経路の違いが示唆された。(3)IPN-BとIPMT-Pに共通する臨床病理像、粘液形質/産生、細胞形質を検討した結果、IPN-BはIPMN-P、特に主膵管型のカウンターパートとしての特徴を示した。IPMN-P の分枝型に相当する症例はIPN-Bでは殆どみられなかった。(4)IPN-B の進展や浸潤能の獲得にはmatrixmetalloproteinase MMP-7の発現が重要であった。また、進展と伴に細胞接着因子であるβ-カテニンやE-カドヘリンの発現が低下し、これにより癌細胞の進展が促進されることが示唆された。
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Research Products
(4 results)