2008 Fiscal Year Annual Research Report
白血病残存に関わる分子細胞メカニズムの解明とその克服
Project/Area Number |
19390261
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
直江 知樹 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 教授 (50217634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝見 章 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特任講師 (80378025)
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Keywords | 白血病 / 接着 / ホーミング / 幹細胞 / ニッシェ |
Research Abstract |
1) ヒト白血病細胞をNOGマウスに移植し、白血病細胞の生着・増殖・残存のそれぞれに関わる骨髄内の部位につき解析した。これまでに解析したAML、CML/BC、preB-ALL、T-ALL合計20数例では大半が骨端部の骨芽細胞内面に接するように生着し、AMLの一部では血管内皮細胞の外側に接するように生着した。これは移植の度に安定して観察され、白血病細胞のホーミングニッチと考えられた。またこれは白血病幹細胞分画CD34+38-でも同様であった。2) 治療後残存する白血病細胞について、CML/CP症例4例において幹細胞マーカーであるHoechst 33342の排泄性によりside population (SP)を同定し、細胞周期解析に使用した。3) NOGマウスに継代移植可能なヒト白血病細胞を、マウス骨髄間質細胞株とともに培養し、細胞接着依存的なヒト白血病細胞株を得た。この接着依存性に関わる分子メカニズムとして、Wnt系、接着因子系の二つに焦点をあてて、阻害剤や抗体の及ぼす影響を探索的に解析している。これまでの所特定のWntとそのリセプターFzが細胞の生存維持に関わることを明らかにした。一方でインテグリン、CD44の阻害抗体により細胞接着依存的なヒト白血病細胞株の細胞死が見られることが明らかになった。来年度には引き続き接着依存的増殖を阻害する物質あるいは抗体を探索し、白血病残存ニッチに対する標的治療法の開発を行いたい。
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