2008 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍免疫に基づくホジキンリンパ腫の病態解明と新規治療法の開発研究
Project/Area Number |
19390266
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上田 龍三 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (20142169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 弘和 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60336675)
石田 高司 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80405183)
稲垣 宏 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30232507)
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Keywords | ホジキンリンパ腫 / 腫瘍免疫 / CCR4 / EBウィルス / MUM1 / IRF-4 |
Research Abstract |
ホジキンリンパ腫検体によるホジキンリンパ腫の免疫病態の解析:前年度までに、文書での説明と同意が得られた患者さん由来のホジキンリンパ腫病変組織の、免疫病理学的検討はほぼ終了した。この免疫組織学的所見と、様々の臨床的パラメーターを比較、統計学的検討を推し進めた。その結果、現在なおheterogeneousな疾患群と考えられるホジキンリンパ腫を免疫学的基盤、分子生物学的基盤に基づいて分類可能とし、病態に応じた適切な治療選択が可能となることを主眼におき、研究を進めた。 ホジキンリンパ腫モデルマウスを使用した、病態解析新規治療法の開発:前年度までにHLA-A24を有する健常人から、HLA-A24拘束性のLMP2特異的CTLを誘導し、増殖、調製した。また、TARC/CCL17を高発現する(LMP2陽性)LCL細胞とautologous PBMCを組み合わせてNOD/SCID/Ycnull(NOG)マウスに生着させることにより、ホジキンリンパ腫様の組織病変を有するモデルマウスを作製した。すなわちこのリンパ腫モデルの腫瘍浸潤リンパ球(Tumor infiltrating lymphocytes:TIL)中には実際にFOXP3陽性の制御性T細胞(Treg)が集積していた。また、抗CCR4抗体の投与はTIL中のTregの数を減少させた。現在LMP2特異的autologous CTLとの併用実験を実施中である。現在CTL療法が直面する最も大きな障害は腫瘍局所の制御性T細胞の存在である。本研究の進捗により、この最大の障害を臨床的に乗り越えることが期待される。
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