2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390349
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 俊朗 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (40263264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 誠一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50218856)
三善 英知 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20322183)
仲 哲治 独立行政法人医薬基盤研究所, 基盤的研究部, プロジェクトリーダー (30303936)
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Keywords | 糖鎖修飾 / GIST / KITチロシンキナーゼ / 遺伝子変異 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
癌の原因として腫瘍特異的な遺伝子変異以外のepigenetic changesが関係していると考えられる。この変化の中で、タンパク質翻訳後の糖鎖修飾によるタンパク質機能変化の可能性を、これまで遺伝子変異の認められていない若年性GISTでの糖鎖修飾の変化とその機構、そして腫瘍発生における意義に関して本研究で明らかにする予定である。 本殿度は、以下のことを明らかにした。 若年性GISTに於けるKITチロシンキナーゼの分子量変化と活性化の原因の特定 KIT遺伝子変異を持つGIST(KIT遺伝子エクソン11変異を持つGIST)をレファレンスとして、KITとPDGFRα遺伝子変異のない若年性GISTをimmnunostaining、LC-MS/MSそしてマイクロアレイ解析し比較検討した。kinase assay法と各キナーゼのリン酸化より見ると、KITの下流にある増殖シグナル伝達系であるMAP kinases系とPI3K-AKT系の活性化状態は若年性GISTとレファレンスで差を認めなかった。若年性GISTではKITより約25KD分子量の小さいリン酸化タンパク質を認め、LC-MS/MSにてKITであることが示された。KITタンパク質のSSA lectinプロットを行うと、若年性GISTではレファレンスGISTに比し、有意に低下していた。 マイクロアレイでは、候補遺伝子としてST6GAL1、ST3GAL2、ST6GALNAC4、ST6GALNAC6があげられた。この中で、膜タンパクを修飾するのはST6GAL1のみで、ST6GAL1が最も可能性の高い。定量的RT-PCRを用いST6GALの発現量を見ると、若年性GISTで有意にST6GALのmRNA発現が低下していた。また、ST6GAL1のknockdownで、分子量の小さいKITの発現が確認された。
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Research Products
(5 results)