2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390504
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
松浦 尚志 Fukuoka Dental College, 歯学部, 准教授 (60330966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 博信 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00145955)
都築 尊 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (70330967)
松永 興昌 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50389409)
藤 加寿子 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (60389418)
片渕 三千綱 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (90454933)
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Keywords | 骨膜 / 皮質骨 / コラーゲン / コラーゲン架橋 / 骨粗鬆症 / 下顎骨 / 老化促進マウス / 骨代謝回転 |
Research Abstract |
歯槽骨の骨膜の安定は,オッセオインテグレーションを獲得したインプラントの短期的あるいは長期的成功に必須である。本研究では,骨粗鬆症モデルマウス(SAMP6)とそのコントロールマウス(SAMR1)の下顎骨を比較することにより,顎骨の骨膜の生物学的特性の一端を探求することとした。下顎骨の皮質骨幅は両マウスで明らかな相違が認められ,骨幅に対する皮質骨幅の割合は,SAMRLに比べSAMP6で有意に小さかった。このことから,この骨粗鬆症モデルマウスの下顎骨はコントロールマウスに比べ,骨膜による皮質骨形成が少ないことが推測された。そこで次に,骨基質の90%を占める主要な構造形成蛋白であるコラーゲンの架橋分析を行った。ピリジノリンなどの成熟型架橋の量は,両マウス間で有意な相違が認められなかったものの,未熟型架橋の量がSAMR1に比べ,SAMP6で有意に少なかった,さらに,未熟型架橋と成熟型架橋の割合(未熟型架橋/成熟型架橋)もSAMR1に比べSAMP6で有意に低かった。未熟型架橋が少ないことは新生骨が少ないことを示唆し,また成熟型架橋が多いことは骨の代謝回転が遅いことを示唆している。本研究の結果から,骨粗霧症モデルマウスの下顎骨の皮質骨は,骨代謝回転が遅く,骨形成が少ないのみならず,骨吸収も少ないことが推察された。これらの結果から,本モデルマウスは顎骨の骨膜の生物学的特性を明らかにする上で有用なモデルマウスであることが示された。
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Research Products
(2 results)