2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Analysis of jaw bone periosteum for prognosis of dental implant outcome
Project/Area Number |
19390504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
MATSUURA Takashi Fukuoka Dental College, 歯学部, 准教授 (60330966)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | コラーゲン / 下顎骨 / 皮質骨 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
インプラント治療の失敗はオッセオインテグレーションの獲得の失敗や獲得後の喪失によるが,中でも予期できない経年的なインプラント体周囲の骨吸収は現状では理解できないインプラント治療の重大な問題である.骨の吸収は破骨細胞によって営まれるが,その破骨細胞は皮質骨の外表面には存在せず,従って十分な厚みを有する歯槽骨では骨吸収を呈さない安定な骨代謝を営む.皮質骨外表面の骨膜に存在する骨膜細胞は外側では線維形成を行い,内側では骨形成を行う.分泌された骨の主要な性状を決定しているものはコラーゲン線維の性状であり,その性状は主にコラーゲンの翻訳後修飾であるリジン残基の水酸化やコラーゲン分子間の架橋の程度によって作り出されている.そこで我々は,「骨吸収を呈さない安定した皮質骨では骨膜細胞によって形成された皮質骨のコラーゲン性状が安定しており,破骨細胞が皮質骨の外表面に至りにくい環境を作り出しており,骨吸収を呈しやすい皮質骨ではその反対の環境が作り出されている.」という仮説を立てた.本研究計画は以下のように設定した. (1)骨粗鬆症モデルマウスの下顎骨の皮質骨のコラーゲン性状を分析し,安定した皮質骨とそうでない皮質骨におけるコラーゲン性状を比較する. (2)ヒト献体での下顎骨の皮質骨のコラーゲン性状とミネラル量を分析し,皮質骨の安定性(骨量およびミネラル量)とコラーゲン性状との関連を明らかにする. 以上より,皮質骨のコラーゲン性状を骨膜活性の一指標として,それらが皮質骨の安定性にどのように寄与しているかを探求し,インプラント予知診断に関連する情報を獲得することを本研究の目的とする.
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Research Products
(5 results)