2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原性菌の小児口腔内への伝播機序の解明と成人性歯周炎予防対策への展開
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19390530
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
香西 克之 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10178212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 淳司 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90263714)
林 文子 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50325180)
吉村 剛 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50403530)
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Keywords | 小児歯周病 / 歯周病原性菌 / 感染経路 / 家族内伝播 / 母子伝播 / DNAフィンガープリント / 分子疫学 |
Research Abstract |
実験1歯周病原性菌の臨床分離方法の検討 1.サンプル採取方法は,小児の特殊性を考慮し,ペーパーポイントを10本、挿入時間を10秒として集菌した。2.サンプルの保存液はブルセラHK培地、ヘミンおよびビタミンK1添加BHI培地、PRAS ringer液とし、2〜3日予備還元して用いた。輸送容器は1.5ml遠心用チューブ、スクリューキャップ付きプラスチック製チューブおよび嫌気ポーターとした。保存時間は滅菌容器で30分以内、嫌気条件下で2時間以内とした。3,サンプルを播種する非選択培地はヒツジ脱繊維血液添加ブルセラHK寒天培地とし、ブルセラHK液体培地にて10-3〜10-6の希釈を行い、播種した。嫌気ジャー法を採用し、大気暴露時間は30分以内とした。継代および分離同定には、非選択培地の他、バシトラシンおよびバンコマイシン含有TSBYE、CDCバクテロイデス、および変法FMの各寒天培地を使用した。嫌気培養は37℃で7日聞培養した。継代は寒天培地で行った。4。菌種の同定は,コロニーの色調および形態、グラム染色にて株を選択した。最終的な菌種の同定は、菌種特異的なプライマーを用いたPCR法にて行った。 実験2歯周病原性菌のDNAフィンガープリント条件の検討 パルスフィールドゲル電気泳動を用いたDNAフィンガープリントをい,以下を検討した。 1.DNA抽出および制限酵素処理方法は、2%low melt agaroseに菌体を封入し、1.5mg/ml lysozymeを加えて37℃24時間処理後、2mg/ml protenase Kおよび1%SDSを加えて50℃72時間処理することにより細胞壁溶解およびタンパク除去した。また、.40UのNotIおよびEcoRIにて37℃15時間制限酵素処理した。2.泳動条件は1%Pulse Field Certified agaroseと0.5XTBEを用い、スイッチングタイム5,3〜49.9秒、パルス角度120°、電圧勾配6V/cm、液温14℃にて24時間泳動した。 今後は,(1)小児および保護者を対象とした歯周病原性細菌の臨床分離(2)DNAフィンガープリント法による保有菌株の同定(3)家族内伝播の検討を行う予定である。
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Research Products
(2 results)