2010 Fiscal Year Annual Research Report
旧台北帝大に遺存する国学者・長沢伴雄の旧蔵書に関する総合的研究
Project/Area Number |
19401016
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
高橋 昌彦 福岡大学, 人文学部, 准教授 (00216756)
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Keywords | 国文学 / 日本史 / 国学 / 長沢伴雄 / 国立台湾大学 |
Research Abstract |
本研究は、旧帝国大学時代に海外に流出し現地に遺存した国学者の膨大な旧蔵書の精査を行ない、国内の資料によってのみ構築された傾向が否めない国学史を是正し、新資料ならびに新しい視座を内外の研究者に公表することによって、近世末期文壇像を再構成することを目的としている。 1) 長沢文庫書誌調査 目的を遂行するために長沢文庫の書誌調査を行った。平成22年度は、2回にわたる現地調査を行い-夏季(8月18日~21日、参加者5名)・冬季(2月14日~17日、参加者10名)-、前年度までと合わせて、長沢文庫の書誌調査を完了した。主に、夏季は前年度採取できなかった典籍の調査を行い、冬季は、これまで採取したデータの漏れや確認作業を行った。長澤文庫蔵書目録を作成するためのデータは、年度内に仕上げて、台湾大学図書館に送付した。一方、国内の調査として、長沢を初め周辺人物の著述について調査を行った。福岡藩に関わる国学者については、高橋が論文にまとめた。 2)一次資料『伴雄の日記帖』の書誌調査・翻字作業 歌文集『絡石の落葉』の刊行は、平成21年度までに全冊終了した。引き続き、長沢伴雄の日記群(一部随筆を含む)18冊の刊行にむけて、本格的調査及び翻字作業を行った。実際の刊行は、数年後になる予定だが、基礎となる調査を本年度に実施した。翻字については、歌文集に続き、連携研究者の亀井森が中心となり、大学院生が補助することで、写真データを図書館から頂戴することができた。作業は現在進行中で、難読箇所については、研究代表者である高橋が解読にあたっている。 3)その他 12月に韓国ソウル市延世大学で行われた、日本・韓国・中国の江戸時代の交流に関するシンポジウムに出席し、各国の研究状況について情報交換を行った。
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Research Products
(2 results)