2007 Fiscal Year Annual Research Report
中国におけるプラントシステムの安全確保に必要な技術的基盤構築に関する調査研究
Project/Area Number |
19402004
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
小木 和孝 The Institute for Science of Labour, 研究部, 主管研究員 (90124312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 枝一郎 関東学院大学, 人間環境学部, 学部長(教授) (50223251)
細田 聡 関東学院大学, 文学部, 教授 (60270542)
施 桂栄 関東学院大学, 人間環境学部, 准教授 (40370192)
吉川 徹 (財)労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (50332218)
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Keywords | 中国 / 原子力発電 / 化学工場 / 安全文化 / リスクマネジメント / リスクコミュニケーション / 社会的基盤 / 技術的基盤 |
Research Abstract |
平成19年度では、中国秦山原子力発電所と大亜湾原子力発電所、および上海の化学工場2社を対象とした安全分野での現場調査を行うことによって、安全を確保するための社会的基盤と技術的基盤の構成要素を分析し、社会・技術的基盤を構築する方向性について検討した。具体的には、以下の通りである。 1.中国原子力発電および化学工業において、(1)それぞれの業界発展の経緯・現状・未来;(2)業界の安全政策・法規;(3)それぞれの業界の安全に関連する研究体制に関する情報を収集し、両業界の全体像を分析した。 2.原子力発電所2社と化学工場2社を対象とし、(1)リスクマネジメントの実態、(2)安全文化の構築、(3)リスクコミュニケーションの現状、(4)人材育成法などについて現場調査を行った。 3.上述の現状調査によって得られた資料を「社会的要因」と「技術的要因」の視点から区分・整理して分析を行い、「社会的基盤」と「技術的基盤」の構成要素に集約した。さらに、中国経済の発展経緯・文化的視点から集約された「社会的基盤」と「技術的基盤」の構成要素を解析し、中国の現状に適した内容となるよう両基盤を構築する方向性について検討した。「社会的基盤」を構築する方向性としては、(1)安全文化醸成の推進;(2)人材育成体制の構築;(3)国民全体の安全知識・意識を醸成する方略の構築;(4)安全に係わる情報ネットワークの構築、などに実現が可能となる。さらに、「技術的基盤」を構築する方向性としては、(1)生産システムの事故防止手順の確立(a.リスク目標管理手順の確立;b.安全文化評価手法の開発;c.モニタリングシステムの開発);(2)リスクコミュニケーション手法の開発;(3)コンプライアンスと企業の社会的責任(CSR)の確立、などが可能となる。
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Research Products
(3 results)